タバコのパッケージに、父親の写真を無許可で掲載された女性が怒りの訴え
海外ではタバコのパッケージに健康被害を訴えるため、ショッキングな写真が使われているが、そこに自分の父親の写真が載っていたとして、ある女性が取り消しを求めている。
●間違いなく父親の写真と確信
その女性とはイギリスのエセックス、Purfleetという街に住むJodi Charlesさん(42)。
彼女がそれに気づいたのは、14歳になる娘さんが教えてくれた時だったという。娘さんは「Amber Leaf」というタバコを手に部屋に入ってくるなり、「ほら見て、これ、おじいちゃんでしょ」といってパッケージを見せたそうだ。
実際にそこには父親のDavid Rossさんの、苦しげな表情を浮かべている姿が写っていた。それはDavidさんが2014年にガン治療のため、Basildon大学病院に入院している時の姿だったという。
Jodiさんは取材に対し「私はその写真を見た時、ただ『オー・マイ・ゴッド』としか言えませんでした。私には疑いなくそれが父親だと分かりました。恐ろしかったです」と当時の心境を振り返っている。
父親のDavidさんは翌年の2015年に66歳で亡くなってしまったが、Jodiさんの家族は写真の使用許可を与えた覚えはないという。
そのため彼女は権限を持つ欧州委員会(European Commission)に対し、写真を掲載しないよう求めたそうだ。
●欧州委員会は同一人物ではないと否定
しかし欧州委員会は家族の許可なしに、タバコのパッケージに苦しんでいる人の写真を掲載してはいないと否定。
さらにこのパッケージに映っている男性は、Davidさんではないと伝えたという。
その後、欧州委員会の報道官は声明で次のように伝えた。
「健康被害を訴えるため父親の写真を使われたと信じている女性に対して、苦痛を与えてしまったことを申し訳なく思っています。しかしながら女性の父親の詳細と、写真の男性の身元をチェックしましたが、その男性がDavid Rossさんではないとはっきり言うことができます」
さらに「この機会にぜひ強調させて頂きますが、警告のために使われる個人の写真については全てお伝えしており、同意を与えられています。他の方とのこのような類似は、本当に偶然の一致なのです」と語っている。
真相はまだ分からないが、Jodiさんは現在も写真の男性が父親だと信じ、ネットなどで多くの人々からの協力を求めているという。(了)
出展元:METRO:Woman claims photo of her dying dad was put on cigarettes without permission(4/24)