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英では3分の1が再生エネ、2017年は最も「グリーン」な年だったと明らかに

英では3分の1が再生エネ、2017年は最も「グリーン」な年だったと明らかに
flickr_Daxis

イギリスではエネルギー分野において、昨年が最も「グリーン(自然にやさしい)」な年だったことが明らかとなった。

 

産業革命以来、初めて石炭を使わず

 

イギリスで送電及びガス供給事業を手掛けている企業、「ナショナル・グリッド」のデータによれば、2017年には再生可能エネルギーに関する13の異なった記録が打ち立てられたという。

 

その記録の中には、産業革命以来、初めて丸一日石炭からのエネルギーを使わない日があったことも含まれるそうだ。

 

また他にも更新された記録としては、一度に多くの電力が太陽光発電によって生み出されたこと、さらに1日に最も多くの発電が風力によって行われたことが挙げられるとか。

 

グリーンピースのHannah Martin氏によれば、このような状況は10年前には、想像すら出来なかったに違いないという。

 

電力の3分の1が再生可能エネルギー

 

ただ、これでもイギリスの電力システムの「クリーン度」は、ヨーロッパでは4番目、世界でも7番目まで下がってしまうそうだ。

 

一方、ドイツはさらに進んでおり、再生可能エネルギーには広範囲にわたって投資を行っており、クリスマス期間も全体の電力供給量が需要を上回ったとされている。

 

それでもイギリスの再生可能エネルギーに対する公的支援は手厚く、このままいけば2018年も最もクリーンな年になる見通しだという。WWFのGareth Redmond-King氏は次のように語っている。

 

「政府は海岸での風力、沖合の風力、太陽光、水力など多くに対して補助金を出しています。これにより電力コストも下がり続けています。(略)今や私たちの電力の3分の1が再生可能エネルギーから作られています」

flickr_Activ Solar

英政府のプランでは不十分という声も

 

しかしながらRedmond-King氏は、環境にやさしいエネルギーに向かうこの動きを加速させるためには、さらに政府が強力にかつ継続的に行動を起こす重要性を指摘。彼は次のように語っている。

 

「今回の成功は電力に関してです。しかし私たちは家庭や車からの(二酸化炭素の)排出量をカットすることに関しては、うまくいっていません、私たちが必要としている、共同で取り組む点はそこにあるのです」

 

イギリス政府は昨年の10月にクリーン・エネルギー戦略を策定。そこにはエネルギーの効率化や、よりクリーンなエネルギーに改善するための50以上に及ぶ手段が盛り込まれたという。

 

しかしながら緑の党の共同代表であるCaroline Lucas氏は、このプランを「合格点にも届かない青写真」として批判。さらに評論家も、この計画はイギリスの(二酸化炭素)排出目標を達成するのに十分ではないと指摘したそうだ。

 

またWWFも、イギリスが2040年までにガソリン車やディーゼル車の販売を終了させることに関して努力が不十分だとして、目標を2030年までに前倒しするべきだとしている。

 

再生可能エネルギー分野に関してはアメリカや中国も、積極的に投資や技術開発を行っていると言われているが、今後はクリーンなエネルギーの割合が世界的に見ても飛躍的に伸びていくのかもしれない。(了)

 

 

出典元:INDEPENDENT:UK clean energy records make 2017 ‘greenest year ever’(2017/12/28)

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