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「国境なき医師団」などが米の拒否権行使を非難「ガザでの大虐殺に加担している」

「国境なき医師団」などが米の拒否権行使を非難「ガザでの大虐殺に加担している」
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「国境なき医師団」などが、国連の安全保障理事会で、拒否権を行使したアメリカを厳しく非難している。

 

「アムネスティ」なども米を非難

 

国連の安保理では12月8日、ガザ地区での即時停戦を求める決議案の採決が行われたが、アメリカが拒否権を行使したことで、採択に至らなかった。

 

これを受け「国境なき医師団」は9日、声明を発表し、次のようにアメリカを非難した。

 

「イスラエルは民間人や民間の建物を無差別に攻撃し、ガザ地区の全住民に集団的懲罰に相当する包囲を課し、大規模な避難を強制し、重要な医療や人道支援へのアクセスを拒否し続けている。アメリカは、民間人の甚大な犠牲にもかかわらず、軍事作戦を遂行するイスラエルに政治的・財政的支援を提供し続けている。人道支援団体が圧倒的なニーズに応えるためには、今すぐ停戦が必要です。拒否権発動により、アメリカはガザでの大虐殺に加担したことになる」

 

 

また人権団体の「アムネスティ・インターナショナル」も、同様に安保理で拒否権を行使したアメリカを非難。

 

「アムネスティ・インターナショナルUSA」の事務局長ポール・オブライエン氏は「アメリカは、恥ずべきことに、多大なる民間人の苦しみに背を向けている」と述べた。

 

 

パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長も、ガザ地区での停戦を求める国連安保理での決議案にアメリカが拒否権を発動したことで、パレスチナ人に対するイスラエルの「大量虐殺、民族浄化、戦争犯罪」にアメリカが加担したことになると非難したという。

 

ヨルダン川西岸でも多数の犠牲者

 

一方、ヨルダン川西岸地区でも、すでに多くのパレスチナ人が強制退去させられ、またイスラエル軍によって殺害されている。

 

パレスチナ自治政府の外務省は12月9日、イスラエル軍とイスラエル人入植者によって、ヨルダン川西岸地区に住んでいた130世帯以上のパレスチナ人家族が、強制的に退去させられた報告した。

 

また10月7日以降、ヨルダン川西岸地区では、イスラエル人の入植者により、少なくとも260人のパレスチナ人が殺害されたと明らかにした。

 

実際、12月8日にもファラーの難民キャンプで、25歳のパレスチナ人がイスラエル軍に銃撃され、9日に死亡が確認されたという。

 

また9日にも、2人の10代のパレスチナ人が銃撃され、殺害されたそうだ。国連のデータによると、パレスチナ人に対するイスラエル人の攻撃は、過去2か月で2倍以上に増加しているという。(了)

 

出典元:The Guardian:Israel-Gaza war live: UN relief agency decries inability to distribute aid to Palestinians beyond town of Rafah amid ‘catastrophic’ humanitarian situation in Gaza(12/9)

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