クルーズ船が、巨大なクジラの死骸と共にNYの港に入港
アメリカ・ニューヨークの港に、クジラの死骸とともにクルーズ船が入港した。
約13mの「イワシクジラ」
そのクルーズ船とは「MSCメラビリア号」とされ、5月4日にニューヨーク市のブルックリン港に入港した際、船首には長さ44フィート(約13m)のクジラの死骸があったという。
このクジラは絶滅危惧種の「イワシクジラ」と特定され、その後死骸は回収されたそうだ。
やがて、クジラの死骸はジョージア州の海岸へ運ばれ、5月7日に解剖が行われたという。そのサンプルの分析により、クジラがクルーズ船に衝突した時に、すでに死んでいたのか、が分かると考えられている。
世界的に保護されているクジラ
「イワシクジラ」はクジラの中でも最大種の1つとされ、世界的に保護されているという。
通常、海岸線から遠く離れた深海で目撃されることが多く、体長は最大60フィート(約18m)、体重は50トンにも達し、平均寿命は50~70年とされている。
クルーズ会社の「MSCクルーズ」の広報担当者は「クジラとの衝突を避けるために特定の地域で旅程を変更するなど、クジラを保護するためのあらゆる規制に従っています」と述べたそうだ。
アメリカ海洋大気庁によれば今年の3月、誕生した北大西洋セミクジラの赤ちゃんが、船舶との衝突により死亡したと発表した。
環境保護団体はクジラを救うため、商業漁業や海運に対する規制強化を求めており、マサチューセッツ州ではクジラ保護のため、高速フェリーに速度制限を設ける提案もあるという。(了)
出典元:CBS:Cruise ship arrives in NYC port with 44-foot dead endangered whale caught on its bow(5/8)