イングランド全土の小中学校で陰謀論が蔓延、教師への調査で明らかに
イングランドの小中学校において、学生たちの間で陰謀論が広がっていることが、教師への調査で明らかにされた。
7691人の小中学校教師を調査
この調査は、7691人の小中学校教師を対象として行われ、その結果は「ブリティッシュ・エデュケーション・リサーチ・ジャーナル」において発表された。
それによれば、中学校教師の40%以上が、新世界秩序や気候変動は起こっていないとする陰謀論を、学生が話しているのを聞いたことがあるという。
また教師の4分の1は、学生らが月面着陸は捏造であると話していたと報告し、11%がダイアナ妃は暗殺されたという会話を聞いたそうだ。
さらに最近、話題に上った陰謀論の中には新型コロナに関連するものがあり、ワクチンが集団実験で、ワクチンの普及は人々にマイクロチップを注入するための策略だったとする内容もあったという。
貧困率の高い学校ほど蔓延
また今回の調査では、より貧困率の高い学校ほど、陰謀論が広がっていることが明らかになった。
例えば公立の中学校では、教師の30%が、新型コロナのマイクロチップ説が議論されているのを耳にしたと報告しており、一方私立の中学校では、その話題を聞いたとする教師が19%しかいなかったという。
しかも調査対象者のうち、陰謀論への対処に「非常に自信がある」と回答した中学校の教師はわずか19%。小学校の教師に至っては、8%しかいなかったそうだ。
教師のほぼ3分の1が、陰謀論が間違っている理由を生徒に証明しようとしたと述べているが、研究論文の著者らは、それに対処するためのより良い指導と訓練が必要なだけでなく、新しい理論やソーシャルメディア上での話題を確実に認識できる経路を持つことも必要だと警告している。
そして最終的には、「多くの人が確実性を求める中で、『グレー(曖昧)』な部分と共に生きることを受け入れるよう、生徒たちに納得させる必要がある」と述べている。(了)
出典元:METRO:Princess Diana and Moon conspiracy theories spreading through schools(5/15)