米・女性活動家がヨルダン川西岸地区で、イスラエル兵により頭を撃ち抜かれて死亡
トルコ系アメリカ人の女性活動家が、ヨルダン川西岸地区での抗議活動中、イスラエル軍により狙撃され、死亡した。
国際連帯運動のメンバー
その女性活動家とは、アメリカ・ワシントン州のシアトルに住んでいるAysenur Ezgi Eygiさん(26)だ。
彼女は、最近ワシントン大学を卒業したばかりで、パレスチナの地における、イスラエルの不法入植に抗議する国際連帯運動(International Solidarity Movement)のメンバーだったという。
そして9月6日には、ヨルダン川西岸の町ベイタ近郊で、イスラエルの入植活動に抗議していた時、イスラエル兵によって狙撃され、頭を撃ち抜かれて死亡した。
Ayşenur Ezgi Eygi, 26 year old US citizen from Turkish origin, was executed by Israeli soldiers in the town of Beita, Nablus.
Her body is currently at Rafidia Hospital in Nablus. pic.twitter.com/yMxWwEXdOs
— Gaza Notifications (@gazanotice) September 6, 2024
米議員からも非難の声
この事件を受け、各国や特にアメリカの政治家の中からも、非難の声が上がっている。
カタール政府は、イスラエル軍がEygiさんを殺害したことを非難。ヨルダン外務省もトルコ系アメリカ人の彼女の殺害について、イスラエルが責任を取らなければならないと主張した。
アメリカ・ワシントン州選出のパティ・マレー上院議員も、自国民が殺害されたことを非難。声明を出し、「イスラエル政府は直ちに答えを出し、この殺害の加害者の責任を追及しなければならない」と述べた。
また同じくワシントン州選出のPramila Jayapal下院議員も、Eygiさんの殺害を痛烈に批判。次のように述べた。
「ネタニヤフ政権は、ヨルダン川西岸地区での入植地の拡大や、入植者の暴力を止めるために、何もしていない。しかも入植地の拡大などは、ネタニヤフ政権の右派閣僚によって、しばしば奨励されている。アメリカ国民の殺害は、地域の緊張が高まる、この無意味な戦争における恐ろしい証拠だ」
イスラエル軍は短い声明で、「この地域での発砲により、外国人が死亡したという報告を調査している」とだけ述べた。
3人のメンバーが殺害される
国際連帯運動(ISM)の活動家は、イスラエル軍とパレスチナ人の間に身を置き、軍の暴力行為を阻止しようとすることが多いという。
このためEygiさんのケースも含め、2000年以来、国際連帯運動(ISM)の活動家は、少なくとも3人が殺害されているそうだ。
2003年には、ガザ地区でアメリカ人のレイチェル・コリーさんと、イギリス人の写真科の学生であるトム・ハーンダルさんが死亡。
コリーさんは2003年3月、ガザ南部の町・ラファで、パレスチナ人の住宅を破壊しようとするイスラエル軍のブルドーザーを阻止しようとして、圧死したという。
またハーンダルさんはその約1カ月後、イスラエル兵に頭を撃たれて死亡した。
一方、ガザ地区では9月6日もイスラエル軍の攻撃が行われ、33人のパレスチナ人が殺害された。犠牲者の中には、子供と女性も含まれていたという。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Dozens dead as attacks on Palestinians continue(9/6)