エアバスに轢かれたロシアの空港整備士、その瞬間が撮影されていた
ロシアの空港で、整備士が重量77トンのエアバスA320のタイヤに轢かれた。脚を失い現在リハビリ中の彼は、「骨が破裂するのを感じた」と話している。
巨大タイヤの下敷きに
ロシア·ウラル航空の整備士であるRail Khasanovさん(22才)は、その時、エアバス A320の離陸準備をしていた。するとパイロットが滑走路へ向けて走行(タキシング)を始めてしまった。気がつくのが遅れたKhasanovさんはタイヤの下敷きになり、両脚を潰された。
ロシアのスヴェルドロフスク州エカテリンブルクにあるコルツォヴォ国際空港で今年3月にあったこの事故は、空港の監視カメラに録画されており、公開された映像がSNSでシェアされている。
エアバスはゆっくりと前進し、タイヤに押されて倒れたKhasanovさんの両脚にのしかかった状態で停止する。Khasanovさんは逃れようともがくが、脚は外れない。
Ground worker seriously injured after Ural Airlines A320 started to taxi before he was clear of the aircraft. The incident at Yekaterinburg Koltsovo airport on May 19 is being investigated by the Prosecutor’s Office. pic.twitter.com/wQZbwSzuCk
— Breaking Aviation News & Videos (@aviationbrk) May 24, 2024
Khasanovさんがタイヤの下から救出されたのは7分後。その時点で意識はあったが、病院に搬送される救急車の中で意識を失った。潰れた片脚は温存できたが、もう一方は股の付け根から切断することとなった。
「骨が破裂するのを感じた」
Khasanovさんは現在リハビリ中。メディアの取材を受けて「その時のことは全部覚えています」と言い、こう続ける。
「大きな車輪が、僕の脚を轢いたまま止まりました。最初の数秒間、これは悪い夢だと思いました。でも夢から醒めることはありませんでしたよ。ショックのせいで、最初のうち痛みは全く感じませんでした。その後、自分の骨が破裂するのを感じました」
タイヤの下敷きになっている間、Khasanovさんの意識はしっかりしており、スマートフォンで「飛行機に轢かれた」というメッセージを母親に送ったそうだ。
エアバスを動かしたパイロットは賠償金の支払いを命ぜられたものの、刑事責任は追求されなかった。パイロットの失職を心配したKhasanovさんが、それを望まなかったそうだ。(了)
出典元:Metro:Man run over by aeroplane ‘felt his bones burst’ as jet rolled over him(10/17)
出典元:MailOnline:‘I felt my bones burst’: Airport worker opens up about the terrifying moment he was mowed down by a 78-tonne Airbus – and tells his tale of survival(10/16)