ロシアが新型ミサイル「オレシュニク」の発射を準備か、米国防総省が警告
アメリカ国防総省は12月11日、ロシアがウクライナに向けて、再び新型ミサイルを発射する可能性があると発表した。
数日中に発射される可能性
国防総省のサブリナ・シン報道官は記者会見で、ロシアの新型中距離弾道ミサイル「オレシュニク」の攻撃が、数日中に行われる可能性があると指摘し、次のように述べた。
「アメリカ政府は、このミサイル(オレシュニク)が戦場で形勢を一変させるとは考えていないが、ロシアはウクライナを威嚇するために、保有するあらゆる兵器を使おうとしている」
アメリカ政府はすでにウクライナ側へ警告を発しているが、ロシアが攻撃する可能性のある場所など、その他の詳細は明らかにできないという。
‼️ The Ukrainian city of Dnipro became the first city in human history to be struck by an intercontinental ballistic missile. It is a historic turning point. An intercontinental ballistic missile used not on a firing range, but against a city of a million people. pic.twitter.com/TyXjY3TjFz
— Anton Gerashchenko (@Gerashchenko_en) November 21, 2024
ロシア国防省が報復を示唆
アメリカ政府は数日前、防空用のミサイルなどを含む、10億ドル近くの新たな安全保障支援をウクライナに約束した。
また国防総省のシン報道官は、ウクライナを空爆から守るために設計された追加の防空システムを含め、引き続き支援すると述べた。
ロシア国防省によれば、ウクライナ軍は12月11日にアメリカ製の「ATACMS」ミサイル6発を使用して、南部ロストフ州の町、Taganrogにある空軍基地を攻撃し、兵士を負傷させたという。
6発のミサイルのうち2発は防空システムによって撃墜され、他の4発は電子戦によって目標から逸らされたそうだ。
しかしロシア国防省は、西側の長距離兵器によるこの攻撃は無視できず、報復する用意があると示唆していた。
「核兵器が不要になる」
ロシア軍は11月21日、ウクライナの都市ドニプロへの攻撃で、初めて新型中距離弾道ミサイル「オレシュニク」を使用した。
ロシアのプーチン大統領は以前、演説で「これらの先進的な兵器システムが十分にあれば、核兵器の使用はほとんど不要になる」と発言。さらに「オレシュニク」が使用される場合、「ウクライナの民間人や友好国の国民に対し、事前に危険地帯から退避するよう要請する」と述べたという。
「オレシュニク」は弾頭が小さく、非常に速い速度で落下するが、ロシア側は数発しか保有していないと考えられている。(了)
出典元:ABC News:US warns Russia may be ready to use new lethal missile against Ukraine(11/11)