Switch news

知っておきたい世界のニュース

タンザニアでエボラ出血熱に似たウイルスが流行、8人が死亡

タンザニアでエボラ出血熱に似たウイルスが流行、8人が死亡
flickr_NIAID

世界保健機関(WHO)は、タンザニア北西部で、エボラ出血熱に似たウイルスの新たな流行が疑われていると警告した。

 

「マールブルグウイルス」の疑い

 

WHOは1月14日、過去5日間、タンザニア北西部のKagera地方で、「マールブルグウイルス(Marburg virus)」の疑いのある症例、9件が報告されたと明らかにした。

 

またこのウイルスにより、少なくともすでに8人が死亡していると発表した。

 

WHOのテドロス事務局長もSNSの「X」において、「疾病監視が改善されるにつれて、今後数日で、さらなる症例が見込まれる」と投稿している。

 

治療法はなく、対症療法のみ

 

「マールブルグウイルス」は感染力が強く、エボラ出血熱に似ており、症状には発熱、筋肉痛、下痢、嘔吐があり、場合によっては大量失血により死亡することがあるという。

 

日本の厚生労働省も、ホームページで「マールブルグウイルスの自然界からヒトへの感染経路は不明である。ヒトからヒトへは血液、体液、排泄物との濃厚接触及び性的接触によりウイルスが伝播する」と述べている。

 

また過去には、ドイツにおいて集団感染(1967年)が起きており、感染の原因はアフリカ・ミドリザルの血液、組織との接触によるものだったという。

 

アフリカ(ケニア等)での発生例にはサルは関係しておらず、現在も治療法はなく、対症療法のみだとされている。

 

タンザニアでは、2023年3月にブコバ地区で、初めてマールブルグウイルスの流行がみられ、当時は約6人が死亡し、流行は2か月近く続いたそうだ。

 

WHOによれば、このウイルスは、平均で感染者の半数を死に至らしめるが、隣国ルワンダでは昨年12月、ウイルスが66人に感染し、15人が死亡した後、国内での感染拡大終息を宣言したという。

 

WHOは、今回の感染拡大による世界的なリスクは「低い」とし、現時点では国際的に感染が拡大する懸念はないと述べている。(了)

 

出典元:BBC:New suspected Marburg outbreak in Tanzania kills eight – WHO(1/15)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top