ブルガリアのサッカーチームが試合前、まだ生きている元選手のために黙祷を捧げてしまう

ブルガリアのチーム「アルダ·クルジャリ」が、TV中継されている中で、間抜けたことをやってしまった。元チームメンバーの死を悼んで黙祷した……はずだったが、その本人が実は生きていたのだ。チームは後に、公式に謝罪した。
センターサークルに並んで黙祷
ブルガリア南部の町クルジャリをホームタウンとする「アルダ·クルジャリ」は、国内の最上位のサッカーリーグ(「プルヴァ·リーガ」)に属するFCだ。先週の日曜日、敵対する「レフスキ·ソフィア」(首都ソフィアを本拠地とするFC)との試合が行われたのだが、キックオフ前に、両チームの選手たちがセンターサークルに並び、ペトコ·ガンチェフ氏(元アルダ·クルジャリの選手)に1分間の黙祷を捧げた。
だが、その時、78才になる当のガンチェフ氏は健康そのもの。町のあちこちに出かけて忙しくしていたという。下にあるのは、TVで放送された黙祷の場面。
Bulgarian club Arda apologise after mourning ex-player who turns out to be alive
The management of Bulgarian top-flight side Arda Kardzhali apologised after their former player Petko Ganchev, whose death they mourned in a minute’s silence before Sunday’s match with Levski Sofia,… pic.twitter.com/DX9Z1h3YKd
— Gulf Daily News (@GDNonline) March 18, 2025
緊急声明で謝罪
試合が開始されて1時間後、アルダ·クルジャリは以下のような声明文を発表した。
アルダ·クルジャリの経営陣は、元選手であるペトコ·ガンチェフ氏とそのご親類の皆様に、深い謝意を示したく思います。当FCは、彼の死に関する間違った情報を得ておりました。ガンチェフ氏の末長い健康を願うとともに、彼が今後も当FCの躍進を見守ってくださることを望んでいます。
黙祷場面が放送された直後から、ガンチェフ氏の携帯は鳴り続けだったそう。メディアの取材を受けたガンチェフ氏はこう話している。
「その時は試合開始から10分ほど経っていました。片付けなければいけない仕事があって、(テレビを)見るのに間に合わなかったんです。携帯がやたらと鳴り出しましたが、家に向かって車を走らせていた時だったので出れませんでした。家の前に着くと、妻が泣き顔で出て来てこう言うんです。『ペトコ、ペトコ、あなたが死んだというアナウンスがTVであったのよ!』。それを聞いた私は、全くわけが分かりませんでした」
その後も友人たちから電話攻勢を受けたガンチェフ氏。「生きながらにして埋められるのは、全く楽じゃありません」とジョークを飛ばした。(了)
出典元:sky news:Bulgarian football club Arda Kardzhali apologise after holding minute’s silence for former player who is still alive(3/17)
出典元:Lad Bible:Football team apologises after conducting a minute’s silence for player who is still alive(3/18)