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イスラエル軍が「グローバル・スムード船団」の船を拿捕、活動家らを拘束

イスラエル軍が「グローバル・スムード船団」の船を拿捕、活動家らを拘束
X_Israel Foreign Ministry

ガザ地区へ人道支援物資を届けようとしていた「グローバル・スムード船団」の船が、イスラエル軍によって拿捕された。

 

少なくとも6隻の船舶を拿捕

 

約50隻に及ぶ「グローバル・スムード船団」の船は10月1日には、ガザ地区の沿岸から278km離れた海域に入り、航行していた。

 

しかしその後、イスラエル海軍が、船団の通信を妨害しはじめ、さらに船を拿捕し始めた。

 

イスラエルのメディアによると、これまでに6隻の船舶が拿捕されており、その中には複数の著名な活動家を乗せた「アルマ号」も含まれているという。

 

今後さらに、船団の多くの船が拿捕されると予想されている。

 

グレタ・トゥーンベリ氏も拘束

 

イスラエル軍は船舶に乗り込み、乗船していた多くの活動家を拘束。スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリ氏も船が拿捕された後、イスラエル軍に連行されたという。

 

イスラエル外務省は「X」で、「ハマス・スムード船団の船舶数隻が無事に停泊し、乗客はイスラエルの港へ移送されている」と発表。「グレタ氏と友人らは安全で健康である」と述べた。

 

またイスラエル外務省は、トゥーンベリ氏が連行される様子を映した動画も公開している。

 

船団側は「海賊行為」「誘拐」と非難

 

イスラエルによる封鎖を7度も突破しようと試みてきた「自由船団連合」は、イスラエル軍が国際水域(公海)で「グローバル・スムード船団」を攻撃したと非難。次のように声明を発表した。

 

「非武装の良心ある人々が国際水域で拉致された。これは海賊行為であり、誘拐だ。船団はいかなる法律も犯していない。違法なのは、イスラエルによるジェノサイド、ガザ地区の壊滅的な封鎖、飢餓を戦争兵器として利用すること、そして民間船舶に対する海賊行為と乗船者全員の拉致だ」

 

その上で「自由船団連合」は、各国政府にイスラエルへ圧力をかけ、行動を起こすよう促し、支援者に対しても「政府にイスラエルとの断交を要求せよ」と訴えた。

 

イタリアでは抗議活動が勃発

 

イタリアでは、イスラエル軍が船団を拿捕したとの報道を受け、多くの都市で抗議活動が勃発したという。

 

南部のナポリでは、デモ参加者が中央駅に押し入り、列車の運行を停止させたそうだ。ローマでも、デモ参加者がテルミニ駅の入口付近に集まったため、警察が包囲した。

 

イタリアの労働組合も、「イタリア国民を乗せた民間船への攻撃は極めて深刻な問題だ」とし、イスラエル軍の拿捕に抗議してストライキを呼びかけ、他の小規模な労働組合も参加を表明したという。

 

またスペインやイタリア、ギリシャとともに船団を見守っていたトルコ政府も、イスラエル海軍によるスムード船団の拿捕を「テロ行為」と非難した。

 

ガザ地区では61人のパレスチナ人が死亡

 

一方、ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続けられ、10月1日の夜明け以降、全域で少なくとも61人のパレスチナ人が死亡したという。

 

ガザ地区南部のハンユニス市では、支援物資を求めていた2人のパレスチナ人が殺害されたそうだ。

 

また北部のガザ市のアル・ザイトゥーン地区でも、イスラエル軍の攻撃により、パレスチナ人の子供1人が死亡した。

 

ガザ地区の保健当局によると、10月1日には過去24時間以内に、子供1人を含むパレスチナ人2人が飢餓で死亡したという。(了)

 

出典元:Aljazeera:Gaza Sumud flotilla live: Israel intercepts ships, detains activists(10/1)

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