イスラエル軍、ガザ地区中部で空爆、全域で6人のパレスチナ人が負傷

イスラエル軍は、停戦中にもかかわらず、ガザ地区でパレスチナ人に攻撃し、複数の人々が負傷した。
ガザ地区中部で車両を空爆
ガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプでは10月25日、イスラエル軍がパレスチナ人の乗った車両を空爆。少なくとも4人が負傷したという。
この攻撃については、イスラエル軍も認めており、声明で「イスラム聖戦」のメンバーに対し、「正確な空爆を行った」と述べた。
またイスラエル軍は、標的となった人物が、自軍に対する「差し迫ったテロ攻撃」を計画していたと主張しているが、やはりその根拠を示していない。
「イスラム聖戦」とはガザ地区に拠点を置き、「ハマス」に次ぐ武装組織とされ、1979年のイラン革命後に設立されたと言われている。
イスラエル軍は昨年、レバノンの武装組織「ヒズボラ」と停戦合意したが、その後も「ヒズボラ」のメンバーを標的にしたと主張し、繰り返しレバノンを攻撃しており、民間人も多く殺害されている。
さらにガザ地区中部のネツァリム回廊東側でも25日、1人のパレスチナ人がイスラエル軍により銃撃され、負傷したという。
ガザ地区の民間防衛隊は、国連人道問題調整事務所(OCHA)と協力し、負傷者1人を救出。負傷者はその後、病院へ搬送されたそうだ。
ガザ地区の医療関係者によれば10月25日には、夜明け以降、全域でイスラエル軍の攻撃により、少なくとも6人のパレスチナ人が負傷したという。
一方、北部ガザ市のサブラ地区では、イスラエル軍の攻撃により脆弱になっていた建物が倒壊。9歳の少女が死亡、3人が負傷したそうだ。
間もなく多国籍軍をガザ地区へ派遣
このような状況の中、アメリカのトランプ大統領は10月25日、給油のためにカタールへ立ち寄り、首脳と会談。カタール政府が、ガザ地区へ平和維持部隊を派遣する用意があると述べたことを受け、同国を偉大な同盟国であり、地域の安定における重要な役割を担う国として称賛したという。
またトランプ大統領は記者団に対し、多国籍軍を間もなくガザ地区へ派遣することで、ガザ地区の安定化に向けた取り組みが進んでいるとの見方を示した。
Qatar’s Emir Sheikh Tamim bin Hamad Al Thani and PM Sheikh Mohammed bin Abdulrahman Al Thani have met with US President Donald Trump as Air Force One stopped to refuel in Qatar.
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— Al Jazeera English (@AJEnglish) October 25, 2025
アメリカのルビオ国務長官も25日、ガザ地区へ多国籍軍派遣を承認するための国連決議または国際協定の可能性について、意見収集を進めていると発言。次のように述べた。
「資金面、人員面、あるいはその両方で、何らかのレベルでの参加に関心を示している多くの国にとって、国連決議または国際協定が必要となるだろう。なぜなら国内法が、それを必要としているからだ。そのため、我々はチーム全体でその概要の作成に取り組んでいる」
この問題に関しては10月26日に、カタールで議論される見込みとなっている。
ヨルダン川西岸地区での暴力
ただイスラエルはヨルダン川西岸地区でも暴力を継続しており、25日には南部の都市、ヘブロン近郊で、イスラエル人入植者が、高齢のパレスチナ男性2人を襲撃。2人は打撲傷と中程度の怪我を負い、病院に搬送されたという。
また北東部の都市、トゥバス市でも、14歳の少年がイスラエル軍の銃撃を受け負傷。少年は足に重傷を負い、治療のため病院に搬送されたそうだ。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel wounds several in Gaza as settler attacks surge in West Bank(10/25)


























