イスラエル軍が停戦復帰後、5日連続でガザ地区を攻撃、5人のパレスチナ人が死亡

イスラエルは10月29日に、再び停戦に復帰すると宣言したにもかかわらず、いまだにガザ地区への攻撃を続けている。
南部のハンユニスで空爆や砲撃
イスラエル軍は停戦復帰後、5日間連続でガザ地区を攻撃し続けており、各地でパレスチナ人が殺害されている。
ガザ地区南部のハンユニスでは、イスラエル軍が撤退ライン(イエローライン)の内側で、住宅などを空爆し、砲撃を加えたという。
ガザ地区北部でも散発的に、イスラエル軍の銃声が響いており、危険な状況の中で、南部へ避難していた人々が自宅へ帰還し続けているそうだ。
ガザ地区の保健当局は11月1日、イスラエル軍の攻撃により、少なくとも5人のパレスチナ人が殺害されたと報告している。
また民間防衛隊は、以前のイスラエル軍の攻撃で死亡した、パレスチナ人22人の遺体を収容したと明らかにした。ただ民間防衛隊も現地へ到着できず、多くの犠牲者がいまだに、瓦礫の下や路上に取り残されているそうだ
しかもイスラエル軍はガザ地区北部のジャバリア難民キャンプでも、住宅を破壊し続けているという。
赤十字が撤退ラインを越えて調査
イスラエル側は、赤十字国際委員会の調査団が、ハンユニス東部の町、Bani Suheilaにある停戦境界線「イエローライン」の内側に立ち入り、イスラエル人の人質の遺体を捜索することを許可した。
このような許可が下りたのは、今回で2回目となるが、人質の遺体の捜索は難航している。
赤十字は11月1日、「ハマス」から引き渡された身元不明の3人の遺体をイスラエルに引き渡したと発表した。
しかしイスラエルのメディアは、運ばれた遺体が、ガザ地区へ連れて行かれた人質のものではないと報じている。
合意された支援物資の24%しか届かず
一方、イスラエルによるガザ地区への「飢餓政策」も続けられており、1日600台のトラックの通行を許可するとした停戦合意の内容が守られていない。
イスラエル側は停戦発効後、すぐにガザ地区への支援物資の搬入を制限しており、ガザ地区のメディア局によると、10月10日の停戦発効以降、ガザ地区に入る商用トラックと支援物資のトラックの1日平均は145台になるという。
これは合意された支援物資の24%の量にすぎず、ガザ地区の人道状況は依然として悪化し続けている。
ガザ地区のメディア局は11月1日、声明を発表し、イスラエル軍がトラックの通行を妨害していることを非難。アメリカのトランプ大統領や調停国に対し、イスラエルに合意内容を履行させるため、直ちに行動を起こすよう訴えた。
Palestinians in Gaza say they fear a return to Israel’s full-scale bombing as they struggle to find food, water and medicine during the US-brokered ceasefire.
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— Al Jazeera English (@AJEnglish) November 1, 2025
ヨルダン川西岸地区全域でも暴力
イスラエル軍や入植者らは、ヨルダン川西岸地区でも襲撃を続けており、11月1日も全域でパレスチナ人の被害が報告されている。
パレスチナ赤新月社によると、ヨルダン川西岸地区北部、ナブルス南部の町、Talでパレスチナ人の女性3人がイスラエル人の入植者に襲撃され、負傷したという。
またイスラエル人の入植者は、ナブルス南部の町、Beitaでもパレスチナ人や外国人活動家を襲撃したそうだ。
ヨルダン川西岸地区北西部のQalqilyaの町、Farataでも入植者が車両と建物に放火。Azzunの町ではイスラエル軍が、住宅を襲撃したという。
ヨルダン川西岸地区北部のトゥルカレム難民キャンプ内でも、イスラエル軍が無差別に実弾を発射。南部ヘブロンの町、Surifもイスラエル軍が急襲したと報告されている。
さらにイスラエル人の入植者は、短い収穫期のさなか、パレスチナ人のオリーブ農家を襲撃し続けており、収穫を妨害しているという。
ヨルダン川西岸地区中部のラマラ近郊の町、Sinjilではイスラエル人の入植者が、オリーブを摘んでいたパレスチナ人の一家を襲撃。彼らを土地から追い出し、農機具の一部を盗んだそうだ。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel continues attacks on Gaza as Palestinians fear return to war(11/1)


























