僧侶たちと一匹の犬が歩く“平和の旅”、アメリカで静かな連帯が広がる

平和のために旅をする僧侶たちの姿が、アメリカ国内で人々の心を動かしている。
救助犬とともに歩く旅
袈裟をまとって歩く20人の僧侶たちと1匹の犬による旅が始まったのは、昨年の10月26日のこと。テキサス州にあるベトナム系仏教寺院を出発し、2月中旬にワシントンD.C.到着を目指している。そこで彼らは、「仏陀の誕生と悟りの日」を、連邦の祝日に認定するよう議会に請願する予定だ。ただそれだけが目的なのではなく、平和を祈り、人々と出会うことも大きな目的となっている。
指導者パンナカラ比丘尊者は、「この歩みが終わったとき、出会った人々がマインドフルネスを続け、平和を見いだしてくれることを願っています」とIndependent誌に語っている。
アメリカで広がる反響
毎晩、屋外に張ったテントで眠り、瞑想の旅を続けている彼らの姿は、確実に人々の心をつかんでいる。
▼僧侶に花を手渡す人々
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その花は、また次の人々に受け継がれている。
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花を受け継ぐ行為は僧侶たちにとって大切なもののようで、公式Instagramには次のように書かれている。
あなたの手から受け取る花には、美しさ以上のものが宿っています――あなたの平和、あなたの思いやり、あなたの開かれた心。その贈り物が、さらに先へと旅し続けてほしいのです。だから私たちは、この花を道中で出会う人々へと手渡していきます。思いがけない美しさがもたらす平和と喜びを必要としている誰かへ。
平和が私たちのところで止まってしまうのではなく、花のように、ろうそくからろうそくへと分け合われる炎のように、広がるほどに明るさを増しながら、世界中を一つひとつの優しい行為によって旅していくことが私たちの願いです。
▼サウスカロライナでは、僧侶たちの後に多くの人々が続いた
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@gretch770 what a magical day! Could not believe how many people there were . Such a crazy and wholesome event🥹 #monks #walkforpeace #walkforpeaceusa #columbia #columbiasc
Thousands turned out Saturday in front of South Carolina’s state capital to cheer on and walk with a group of Buddhist monks who are on a 2,300-mile “Peace Walk” to Washington, DC.
The monks, who are traveling with a rescue dog named Aloka, are from the Huong Dao Vipassana… pic.twitter.com/nNy7UrYlbs
— BreakThrough News (@BTnewsroom) January 11, 2026
サウスカロライナ州は、僧侶たちがこの地を通った1月10日を「Walk for Peace Day(平和行進の日)」に制定すると発表している。
South Carolina state senator Tedder declared January 10 as Walk for Peace Day, and Columbia Mayor Rickenmann also honored the Buddhist monks with a City of Columbia proclamation during their visit. pic.twitter.com/65QgNFK6LS
— Aman Ganvir (@aman_ganvir) January 12, 2026
困難に直面することも
平和のために旅をしている彼らだが、常に順調なわけではない。11月19日にテキサス州内を歩いていた際には、トラック運転手に衝突されて2人の僧侶が負傷。そのうち1人は脚を失う結果となった。
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この2人は旅を離脱しているが、「私たちと共に“肉体の旅”をすることはできませんが、精神の上では決して離れることはありません」と公式Instagramに投稿されている。
また、熱心なキリスト教徒が「地獄に落ちるぞ」と、旅を止めようとする姿も目撃されている。
“Here is my board of hatred preaching to others about Hell.”
This poor man has a colonized mind. pic.twitter.com/O2lhDDoI07
— Mr. Spock 🖖 (Commentary) (@SpockResists) January 12, 2026
ただこの時も、僧侶たちはこの青年の行動を受け入れて対話し、お互いの行動が愛によるものであり、平和を望むのは変わらないことを分かり合った。
インドでも旅をした1匹の犬
一団でマスコット的な存在になっているのが、インドのパリア犬であるアロカ(サンスクリット語で「神聖な光」の意味)だ。
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アロカは、2022年にはインドを112日かけて横断する旅の途中で出会ったワンコで、当時は野良犬だったという。途中から僧侶たちの後を追い、インド東部のコルカタからネパール国境までついてきた。僧侶たちとアロカは、お互いに励ましあう間柄になったという。
長旅の中で、僧侶たちの足は岩やガラスなどでボロボロになっているというが、アロカの足にも負担がかかったようだ。右後ろ脚の靭帯を損傷し、1月12日に手術を受けている。手術は成功し、順調に回復に向かっていると伝えられている。
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今後は短い距離から再び旅に参加していく予定だという。
軽装で平和のために歩き、花を受け取り、また手渡す僧侶たちの姿は、宗教を超えて多くの人々の心を動かしている。(了)
出典:Independent「The Buddhist monks – and their dog – captivating Americans while walking across the country for peace」(1/11)
出典:Primetimer「What happened to Aloka the Peace Dog? Breed and all about the companion as Buddhist monks walk for peace」(1/13)


























