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南アで初めて新型コロナウイルスの感染者を確認、大統領が警戒を呼びかける

南アで初めて新型コロナウイルスの感染者を確認、大統領が警戒を呼びかける
Twitter/PresidencyZA

南アフリカ共和国の国内で初めて、新型コロナウイルスの感染者が確認され、大統領が人々に警戒を呼びかけた。

 

イタリアからの帰国者

 

南アフリカのZweli Mkhize保健大臣によれば、国内で最初に感染が確認されたのは38歳の男性で、彼は妻とともにイタリアを訪れていたという。

 

その男性は3月1日にイタリアから戻った10人のグループの1人とされ、最初に彼の治療にあたった医師とともに現在、東部のクワズールー=ナタール州で自主隔離を行っているそうだ。

 

また感染の広がりを追跡しているチームがクワズールー=ナタール州へ派遣され、感染した男性や医師と接触した可能性のある人物を特定する作業に入っているという。

 

大統領が警戒を呼びかける

 

この事態を受け、南アフリカのCyril Ramaphosa大統領は国民に警戒を呼びかけ、次のように語った。

 

「それ(この病気)は、旅行や経済など、多くの分野で大きな影響をもたらすでしょう。すでに旅行業界において、マイナスの影響が及ぶ兆候が示されています。影響は大きくなるでしょう。(そのため)南アフリカは備えておく必要があります」

 

その上で大統領は国民にパニックにならず、新型コロナウイルスの徴候が見られた場合には、医療機関を頼るよう呼びかけた。

 

今後の感染爆発に懸念

 

現在、アフリカでは南アフリカのケースも含めて、27人が新型コロナウイルスに感染しており、中でもアルジェリアでは17人が感染し、そのうち16人が家族のメンバーだという。

 

アフリカ全体でみれば、ウイルスが入ってくる速度は比較的遅く、まだ感染が拡大しているとは言えない状況だが、南アフリカでは長い間HIV/エイズと戦っており、700万人が感染していると言われている。

 

これにより人々の免疫システムが弱められ、新型コロナウイルスに対しても多くの人が潜在的に感染しやすい状態に置かれているとか。

 

またアフリカには紛争によって貧困苦しんでいる国々があり、医療サービス受けるにも時間がかかり、充実していないため、新型コロナウイルスの感染が拡大すれば、それらの国は素早く飲み込まれてしまうと懸念されている。

 

実は南アフリカ出身の2人は、日本に寄港した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗員として乗り込んでおり、現在日本の病院で治療を受けているという。

 

また中国の武漢にも南アフリカの人々、184人が取り残されており、帰国を望んでいると言われている。(了)

 

 

 

出典元:BBC:Coronavirus: South Africa’s President Ramaphosa warns of crisis(3/5)

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