南アフリカで新型コロナの感染者数が減少傾向、重症化の傾向もみられず
変異ウイルス「オミクロン株」が発見された南アフリカ共和国で、新型コロナの感染者数が減少に転じている。
全体として減少してきている
南アフリカ医師会の会長であるAngelique Coetzee博士によれば、新型コロナの感染者数が、(増加するグラフの)カーブを超えて、減少しているという。
また特に感染拡大の中心地となっていた、北部のハウテン州でも感染者数はかなり少なくなっているそうだ。
もっとも陽性率は30%前後とまだ高い。また南アフリカの他の地域でも、感染者はいるが、「全体として見れば、(患者数は)下がってきている」とCoetzee博士は述べている。
この理由について、Coetzee博士は人々が積極的に検査を受けていることを挙げており、また「オミクロン株」によって死亡率が急上昇することもなく、「デルタ株」よりも重症度は「遥かに」低いと述べている。
ジョンズ・ホプキンス大学のデータでも、新規感染者は12月12日の3万7875人をピークに、13日に1万3288人、14日に2万3857人、15日に2万6389人、16日2万4785人、17日で2万0713人、18日で1万6080人、19日で1万5465人となっている。
オミクロン株の流行以来最大の減少
一方、イギリスのタブロイド紙の「MailOnline」は次のように紹介している。
国立感染症研究所(NICD)のデータによると、12月20日には過去23時間の陽性者数はわずか8515人で、先週の月曜日(13日)の1万3992人から減少しているという。
この40パーセントの減少は、「オミクロン株」の流行以来最大のものになるそうだ。
また20日の入院患者数も5分の1に減少し、323人にとどまった。昨日53%減少したのに続き、2日目の減少となる。
検査件数が先週の4万5000件から本日は2万8000件と大きく減少しており、これが感染者数の減少に影響を与えているのかもしれないとの見方もあるが、検査陽性率も先週よりわずかに低下しており、流行が衰えつつあることを示唆しているという。
ただし20日の死亡者は、先週月曜日から増加し、105人となっているそうだ。(ジョンズ・ホプキンス大学の死者数のデータでは、12月15日に54人、16日に36人、17日に35人、18日に48人、19日に3人となっている)
オミクロン株の症状は本質的に軽いのか、それとも数ヶ月前にデルタ株に襲われた南アフリカが非常に高いレベルの自然免疫の恩恵を受けているのか、議論が続けられているという。(了)
出典元:CNN:South Africa is “over the curve,” says chair of national medical association(12/20)
出典元;MailOnline:South Africa’s daily Covid cases fall for the THIRD day in a row and hospital admissions drop 20% in a week as Omicron wave fades in the epicenter(12/20)