ロシア軍がマリウポリで殺害した市民を密かに埋葬か?集団墓地の衛星画像も
ウクライナ南東部のマリウポリで、ロシア軍が殺害した市民の遺体を集団墓地に密かに埋葬していると、同市の市長が訴えている。
犯罪の証拠を隠すため密かに埋葬
マリウポリのヴァディム・ボイチェンコ市長によると、ロシア軍のトラックは市内の通りから死体を集め、近くのマンフシュ村に運んだという。
そして、集落の古い墓地に隣接する野原に集団墓地を作り、密かに遺体を投げ込んでいるそうだ。市長は次のように語っている。
「(ロシアの)侵略者たちは、自分たちの犯罪の証拠を隠しているのだ。墓地は、環状道路の左側にあるガソリンスタンドの近くにある。ロシア軍は幅30メートルの巨大な塹壕を掘っている。そこに人々(の遺体)を押し込んでいる」
衛星画像でも確認
マンフシュ村の集団墓地の存在については、衛星画像でも確認されている。衛星開発企業の「Maxar Technologies」もマンフシュ村の北西にある場所に、新たな集団墓地と思われる衛星画像の分析を4月19日に発表。次のように述べている。
「最近のメディア報道によると、ロシア兵はマリウポリで殺害された人々の遺体を、この場所に運んでいる。3月中旬から4月中旬までの私たちの衛星画像を確認すると、新しい墓のセットの拡大は2022年3月23日から26日の間に始まり、過去数週間にわたって拡大し続けていることが示されている。お墓は4つのセクションに直線的に並んでおり(1セクションの大きさは約85メートル)、200以上の新しい墓が含まれている」
下は3月23日に撮影された衛星画像。
こちらは4月3日の衛星画像。上の道路沿いに堀が作られ、黒い遺体袋のようなものが並べられている。
ボイチェンコ市長は、ロシア軍が侵攻して以来、マリウポリの住民、約2万人が殺害されたと推定している。またほとんどの死体は運び出され、一部は移動式火葬場で処理されたという。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: 120,000 civilians blocked from leaving besieged city of Mariupol, says Zelenskiy – live(4/21)
出典元:CNN:Ukrainian officials and satellite images point to evidence of mass graves outside of Mariupol(4/21)