ポルトガル、記録的な暑さで238人が死亡、ヨーロッパ各地で森林火災
ポルトガルでは、この1週間で多くの方が熱波により死亡し、ヨーロッパ各地では森林火災も多発している。
基礎疾患を持つ高齢者が死亡
ポルトガルではここ1週間、記録的な暑さが続いており、少なくとも238人が死亡したという。
ポルトガルの保健省は、亡くなった方は炎天下に弱い、主に基礎疾患を持つ高齢者だと説明している。
7月14日には、北部の町、Pinhaoで気温が50度近く(47℃)まで上昇し、7月の記録を更新。また15日には、5つの地域でレッドアラート(最高位の警報)が出された。
スペインでも暑さで237人が死亡
隣国のスペインでも暑さにより死者が急増しており、「カルロス3世研究所」によると、7月10日から14日までに237人が高温により死亡したという。
前の週に亡くなった人が25人だったのに比べれば、その差が歴然となっている。
このような熱波はヨーロッパ中に押し寄せており、イギリスでも15日には猛暑による非常事態宣言が発令された。
ポルトガルでは消火用の飛行機が墜落
また山林火災もヨーロッパで多発しており、この10日間、ポルトガルやスペイン、フランス、クロアチアの各地で火災が発生し、数千人の住民や観光客が避難を余儀なくされているという。
ポルトガルでは、3000人以上の消防士が、強風で強まった炎を抑えるために消火活動にあたっているが、すでに今年だけで約3万ヘクタールが焼失したそうだ。
7月15日には、ポルトガル北東部のブラガンサ地方で森林火災の消火にあたっていた飛行機が墜落、パイロットが死亡している。
ポルトガルの森林火災で死亡が確認されたのはこれが初めてだが、すでに今週は160人以上が負傷しているという。
スペインやフランスなどでも山林火災
またスペインでも山林火災が複数カ所で起きており、約7400ヘクタールが焼失。アンダルシア州南部では、3000人が村から避難したそうだ。
現在、約200人の消防士と18機の航空機が消火にあたっており、山林火災の原因については当局が調査している。
フランス南西部のジロンド県でも山林火災が発生し、16日の午後までに約1万4000人が避難したという。
さらにクロアチアとハンガリーでも山火事が発生し、乾燥した天候がヨーロッパのさらに多くの地域を襲うのではと懸念されている。(了)
出典元:METRO:Europe on fire: 238 dead from heat in Portugal in just one week(7/17)