水上ドローン攻撃で、ロシア黒海艦隊の旗艦「アドミラル・マカロフ」が損傷か?
先日、クリミア半島の沖合で、水上ドローンなどによる攻撃が行われたが、それによりロシア黒海艦隊の旗艦が損傷した可能性が囁かれている。
7機の水上ドローンによる攻撃
この攻撃は10月29日早朝に、クリミア半島の町、セバストポリの沖合で行われたとされている。
ロシア国防省によれば、この時9機の空を飛ぶドローンと7機の水上ドローンによる攻撃を受けたが、そのうちのいくつかは、ロシア軍のヘリコプターによって迎撃されたという。
この時の様子はSNSにも動画で投稿されており、映像の分析からロシア黒海艦隊の旗艦である「アドミラル・マカロフ」が損傷し、機能しなくなった可能性が指摘されている。
Very epic footages from today’s attack by drones on the Port in Sevastopol, Crimea
/1 pic.twitter.com/9kDbDBkWPV— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) October 29, 2022
旗艦の損傷については言及せず
ロシア側はこの攻撃が、ウクライナ軍によるものだと主張しているが、ウクライナ側はまだ関与を認めていない。
またロシア側は、このドローンにカナダ製のナビゲーションモジュールが搭載されていると発表しており、またイギリス海軍の部隊がウクライナ南部のオチャキフ港から作戦の指揮を執ったと非難した。
しかしイギリス側は、ロシアのこの主張を否定している。
さらにロシア国防省は、この水上ドローンの攻撃により、掃海艇「イワン・ゴルベツ」に小さな損害があったことを認めたものの、旗艦の「アドミラル・マカロフ」については言及していない。
ウクライナ側も、「アドミラル・マカロフ」がひどく損傷しているか、軽い損傷で済んだかは不明だ、と述べている。
船体やレーダーシステムも破壊か?
ある情報によれば、攻撃を受けた艦船の船体は破壊され、レーダーシステムが破壊されたという。
またボランティア団体「GeoConfirmed」は10月30日、「アドミラル・グリゴロビッチ級フリゲート」が攻撃の犠牲となったと発表した。
その上で黒海艦隊の中では、このクラスの艦船に適合するのは、旗艦の「アドミラル・マカロフ」しかない、と結論づけたそうだ。
この情報が真実ならば、今年の4月に起きた「モスクワ」(乗員510人)の沈没に続く攻撃となる。(了)
出典元:The Guardian:Russia’s Black Sea flagship damaged in Crimea drone attack, video suggests(10/30)