ロシア軍が東部の戦闘で、精鋭部隊の旅団をまるごと失った可能性【ウクライナ】
先日、ウクライナ東部でロシア軍が多くの戦闘車両を失ったと報じられたが、以来数多くの兵を失った可能性が指摘されている。
1日に150から300人のロシア兵が死亡
ウクライナ軍のオレクシー・ドミトラーシキフスキー(Oleksiy Dmytrashkivskyi)氏によれば、東部ドネツク州のヴフレダル(Vuhledar)市とマリインカ市の近くの戦闘で、指揮官を含む多くのロシア軍が死亡した可能性があるという。
しかもバフムトの南西にある都市、ヴフレダルを襲撃中に、ロシア軍は精鋭部隊である海軍歩兵第155旅団をまるごと失った可能性もあるそうだ。
実際にロシア軍はヴフレダル付近で、1日に150から300人の兵士を失っているという。
ドミトラーシキフスキー氏は、海軍歩兵第155旅団で死傷者や捕虜になった兵士を合わせると、約5000人になると推定している。(1旅団は約3000人から5000人)
russian defense minister Shoigu: “Currently, combat operations in the Vuhledar area are going successfully.”
So true. pic.twitter.com/oCxcRRwK2l
— Defense of Ukraine (@DefenceU) February 10, 2023
バフムト北端の村を制圧と主張
一方、ロシア側はこの4日間で西へ2km前進したと主張している。しかしウクライナのどの部分で前進を遂げたのか、詳細は明らかにしていない。
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者であるエフゲニー・プリゴジン氏は、傭兵部隊がドネツク州のバフムト北端にあるクラスナ・ホラという村を奪取したと主張した。
プリゴジン氏は、村への入口の横に「ワグネル」の戦闘員が立っていると主張する、短い動画を公開したそうだ。
この主張に対し、ウクライナ側は異議を唱えている。ウクライナ軍東部グループのスポークスマンであるセルヒィ・チェレヴァティ氏は、「ワグネル」の主張は「真実ではない」とし、「そこでは戦闘が続いている。われわれはそこを支配下に置いている」と述べたという。
アメリカにあるシンクタンク「戦争研究所」は、地理的に特定された映像から、ロシア軍がクラスナ・ホラ村の少なくとも一部を占領し、ウクライナ軍がおそらく撤退した、との見方を示した。
ドイツで「レオパルト2」の操縦訓練を開始
ウクライナ軍は2月13日、ドイツで戦車「レオパルト2」の操縦訓練を開始したという。この訓練は4月の初めまで行われる予定で、ドイツのピストリウス国防相は、3月末までに戦車がウクライナに到着する予定だと述べている。
また「レオパルト2」の操縦訓練はすでにポーランドでも行われており、先日ポーランドのドゥダ大統領と国防大臣が見学したそうだ。
ポーランド軍によると、ウクライナ軍の戦車乗組員は、週末を含め、1日最大10時間の訓練を受けているという。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Nato seeing start of new Russian offensive already, says Stoltenberg(2/13)