【米機密文書漏洩】英軍が特殊部隊の50人をウクライナへ派遣か?
アメリカ軍の漏洩した機密文書に、イギリス軍が多くの特殊部隊の隊員をウクライナに送っていたことが記載されていた。(ただし現時点でも、この機密文書が本物なのかはわかっていない)
どのような活動かは不明のまま
その機密文書によれば、今年2月から3月にかけて、ウクライナに滞在していた西側の特殊部隊員の半数以上が、イギリス人であった可能性があるという。
またイギリス軍は、50人の特殊部隊をウクライナへ派遣してきたと書かれていたそうだ。
ただ、その特殊部隊がどのような活動に従事していたのか、また人数がこのレベルで維持されているのかは分かっていない。
活動は秘密のベールに包まれている
イギリス軍の精鋭部隊は、特殊空挺部隊(SAS)を含む複数の部隊で構成されているが、通常その活動は秘密に包まれている。
またイギリス政府はロシア侵攻以来、ウクライナで特殊部隊が活動していることを公表していない。
ただロシアの侵攻に先立つ2021年6月、ウクライナのイギリス大使館は、自国の特殊部隊がウクライナ軍と訓練活動を行ったと発表していた。
イギリス国防省は、今回のアメリカ軍の機密情報漏洩に関することや、イギリス軍の要員に関する質問に対しても、回答していない。
その一方で、イギリス国防省は「今回の情報漏洩は、深刻なレベルの不正確さを示している」とツイートしている。
ウクライナの兵力不足を指摘
漏洩した機密文書によれば、アメリカの諜報機関は今年の2月、ウクライナが春に計画している反攻作戦に十分な兵力と武器を集められず、ロシアに奪われた領土を奪還するという目標に「はるかに及ばない」可能性があると警告したという。
ワシントンポスト紙が報じた、その「最高機密」とされる文書には、ウクライナ側が重大な「戦力の生成と維持の不足」に直面しており、したがって「ささやかな領土獲得」しか達成できない可能性があると記されていたそうだ。
もっともこの文書に書かれている内容は2月上旬の段階のものであるため、その後NATOなどの支援を得て、ウクライナ側がどの程度、戦力の不足分を補ったのかは明らかになっていない。
12個旅団の進捗状況も記されていた
一方、イギリスのガーディアン紙が取得した、2月23日付の機密文書には、ウクライナ軍の反攻を指揮する「戦闘能力の信頼性が高い」12個旅団の構築の進捗状況が示されていたという。
これらの旅団は、目標253台の戦車と、その他約1500種類の装甲車両を、すでに装備しているそうだ。
また12個旅団のうち、3個旅団はウクライナ人だけで構成され、残りの9個旅団はアメリカや同盟国、パートナーの協力を得て構築される予定だったという。
エジプトがロシアへの支援を計画
さらに漏洩したアメリカ軍の機密文書には、エジプトがロシアにロケット弾や軍需品を密かに供給することを計画していたことが示されていたという。
その2月17日付の機密文書には、アブデル・ファタハ・アル・シシ大統領とエジプト軍高官の会話が要約されており、シシ大統領は西側との問題を避けるため、「ロケットの製造と出荷を秘密にするよう」軍高官に指示し、さらにロシアへの砲弾と火薬の供給計画にも言及していたという。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Hungary signs new energy deals with Russia; UN tally of Ukraine civilian deaths approaches 8,500 – as it happened(4/11)