ロシア軍が大規模なドローン攻撃、ウクライナ軍は52機の撃墜に成功
ウクライナの首都・キーウで、ロシア軍による大規模なドローン攻撃が行われた。
イラン製のドローンを大量に投入
この攻撃は、1541年前のキーウ建都を祝う「キーウ・デー」の早朝(27日の夜から28日の早朝)に行われたという。
ロシア軍はこの攻撃に、大量のイラン製のドローン「シャヘド」を投入。しかしウクライナ空軍は、54機の「シャヘド」のうち52機を撃墜したと発表した。(ウクライナ国防省は、59機中、58機を撃墜したと主張している)
ただ、残骸などの落下物により1人が死亡、2人が負傷し、ショッピングセンターの屋根も燃えたそうだ。
Today we celebrate #KyivDay!
Kyiv, a city of free and brave people, has become a symbol of Ukraine’s unbreakable spirit and the Kremlin’s failed imperial ambitions.
Last night, Kyiv survived one of the largest russian air attacks since the beginning of the war.
They have failed… pic.twitter.com/ex9tPQcxe8— Oleksii Reznikov (@oleksiireznikov) May 28, 2023
防空ミサイルなどを使い切らせる目的
今回のドローン攻撃は、ウクライナへの侵攻が始まってから最大規模とされ、北と南から、それぞれ低空で実施されたと考えられている。
ウクライナ軍南方作戦司令部の報道官は、ウクライナの防空網が着実に向上していることから、ロシア軍がそれを回避する方法を模索しているようだと述べた。
軍事専門家などは、絶え間なく続くロシアの攻撃のもう一つの目的は、安価なイラン製ドローンを使ってウクライナの防空ミサイルなどを使い切らせることだと指摘している。
実際にウクライナの政府関係者は、反転攻勢を前に、対空ミサイルの不足が最も差し迫った懸念事項の一つであると西側諸国に語っていたという。
ウクライナの人々が防空能力を称賛
この攻撃は数回に分けて行われ、航空警戒は5時間以上続いたそうだ。
ただ街の一部では、ロシアの空襲に慣れた地元の人々がバルコニーに立ち、ウクライナの防空能力を賞賛し、ロシアに反抗するスローガンを叫んでいたという。
また「キーウ・デー」では、町でストリート・フェアやライブ・コンサートなども行われ、非常に盛り上がったという。
中心部の通りでは、手工芸品やウクライナの国旗、Tシャツを売る露店が立ち並び、群衆が埋め尽くしたとか。
男性も女性も、伝統的な刺繍入りブラウス「ヴィシヴァンカ」を着て、祭りを祝ったそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Russia launches biggest drone attack yet on Kyiv as city marks its founding(5/28)