ロシア軍がウクライナの子供91人を「人間の盾」として使用:国連報告
国連は6月22日、安全保障理事会への報告書を発表し、ウクライナにおける子供の状況などを明らかにした。
ロシア軍が136人の子供を殺害
その報告書によれば、ロシア軍と関連組織が2022年、ウクライナで136人の子供を殺害し、518人の子供を負傷させたという。
またロシア軍は学校や病院を480回攻撃し、91人の子どもを「人間の盾」に使用したと明らかにした。
ロシア側は昨年2月にウクライナに侵攻して以来、民間人を標的にしたことを否定しているが、この報告書を発表したアントニオ・グテーレス国連事務総長は、ロシア軍と関連組織を世界的な犯罪者リストに加えたと発表した。
「ショックを受けている」
またこの報告書によれば、ウクライナ軍も80人の子供を殺害、175人の子どもを負傷させ、学校や病院に対して212回の攻撃を行ったことが確認されたという。
この報告書は、グテーレス事務総長と、子供と武力紛争担当特別代表であるヴァージニア・ガンバ氏によってまとめられた。
報告書は、子供の殺害、傷害、性的虐待、拉致や徴用、支援アクセスの拒否、学校や病院への標的などに関して調べられたもので、22日に安全保障理事会へ提出された。
グテーレス事務総長は報告書の中で、ロシア軍による多数の子供の殺傷と、学校や病院への攻撃に「特にショックを受けている」と述べている。
またウクライナ軍による、子供に対するこのような犯罪の多さにも「特に憂慮している」と述べた。
ロシアが原発の破壊工作を計画か?
ウクライナのゼレンスキー大統領は22日、諜報機関の情報として、ロシア軍が占拠しているザポリージャ原発から放射能を放出させる計画を立てていると警鐘を鳴らした。
ロシア側はこの主張を否定したが、以前もロシア政府は、ヘルソン州にあるカホフカ・ダムを爆破する計画があることを否定していた。
一方、ロシア側は、ウクライナ軍が南部のヘルソン州とクリミア半島を結ぶChonhar 橋を攻撃したとして非難している。
テレグラムに投稿された動画などには、橋に大きなクレーターができ、道路に瓦礫が散乱する様子が映っていた。
Chonhar Bridge hit. Nice. Need some more. pic.twitter.com/f642byajZq
— Maria Avdeeva (@maria_avdv) June 22, 2023
この攻撃で死傷者は報告されていないが、ロシア側の地元当局者は、ウクライナ軍がイギリスから供与された長距離ミサイル「ストームシャドウ」を使ったとの見方を示している。(了)
出典元:The Guardian:UN report says Russian armed forces have used 91 children as human shields – as it happened(6/22)