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ゼレンスキー大統領、サポリージャ原発に深刻な脅威が迫っていると警告

ゼレンスキー大統領、サポリージャ原発に深刻な脅威が迫っていると警告
Twitter/@ZelenskyyUa

ウクライナのゼレンスキー大統領は改めて、ザポリージャ原発でロシア軍による破壊工作が行われようとしていると警告した。

 

「爆発を引き起こす準備ができている」

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は7月1日、訪問中のスペインのペドロ・サンチェス首相との共同記者会見の場で、改めてザポリージャ原発に脅威が迫っているとし、次のように述べた。

 

「深刻な脅威がある。なぜなら、ロシアは技術的に原発の局所的な爆発を引き起こす準備ができており、それが(放射能の)放出につながる可能性があるからだ」

 

すでにウクライナ軍の情報部は、ロシア軍が原発や冷却池に爆弾を仕掛けていると報告しており、管理しているロシア国営の原子力企業「ロスアトム」の関係者が、ザポリージャ原発から退避したことも明らかにした。

 

原子炉などに水を供給している冷却池が爆破されれば、メルトダウンを起こす可能性があるとも指摘されている。

 

このためゼレンスキー大統領は、国際社会に対し「ロスアトム」に制裁を科すよう促したという。

 

原発周辺では訓練を実施

 

一方、ザポリージャ原発の周辺では先日、原子力災害対応訓練を実施したという。

 

ザポリージャ州のユーリイ・マラシコ知事は、ザポリージャ市とその周辺地区での訓練は、原発の「緊急事態」に対する、あらゆるサービスの対応を調整するためのものだと述べている。

 

ロイターが撮影した映像には、防護服とマスクを着用したレスキュー隊員が、線量計を使って乗用車やトラックの放射線量をチェックし、車輪を洗浄した後、専用の洗浄ポイントで追加の除染を受ける様子が映し出されていた。

 

ロシアのワシリー・ネベンジャ国連大使は6月29日、国連安全保障理事会とアントニオ・グテーレス事務総長に対し手紙を書き、「私たちはこの原子力発電所を爆破するつもりはない。そのようなことをする意図もない」と述べたという。

 

米がクラスター弾の供与を検討

 

アメリカ軍のマーク・ミリー統合参謀本部議長はワシントンのナショナル記者クラブでの会見で、ウクライナ軍の反攻作戦が「非常に困難な地雷原を意図的に通過しながら、着実に前進している」との見方を示した。

 

ただし「反攻作戦は、非常に困難で、利益を得るには長い時間がかかり、非常に、非常に血なまぐさいものになるだろう」とも述べたという。

 

またアメリカのメディアは、米政府が反攻作戦を後押しするため、ウクライナにクラスター弾を送ることを検討している、と報じている。

 

クラスター爆弾とは、内部に細かい無数の爆弾が仕掛けられ、空中から投下される際に飛散し、より広範囲に被害を与えるというもの。

 

CNNは米政府関係者の話として、ホワイトハウスからの決定は近いうちに下されるだろうと報じており、NBCニュースも、早ければ7月にも決定が下される可能性があると伝えている。(了)

 

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: counteroffensive will be long and very bloody, says US general – as it happened(7/1)

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Russia reducing its presence at nuclear power plant, says Ukraine; Pope says war seems to have ‘no end’ – as it happened(6/30)

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