米国務長官、改めてガザ地区のラファへの攻撃に反対を表明
イスラエルを訪問中のアメリカの国務長官は、改めてガザ地区南部のラファへの攻撃に反対した。
「戦闘終結の交渉には合意しない」
アメリカのブリンケン国務長官は5月1日に、イスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と会談。ネタニヤフ首相は、「戦闘終結を含む、いかなる停戦交渉にも合意しない」と述べたという。
今回の停戦交渉の内容は公にされていないが、イスラエル側は人質が解放されれば、戦闘の終結について協議する用意があると、「ハマス」側に初めて提案したと報じられている。
ただネタニヤフ首相は前日、「合意があっても、ガザ地区南部のラファへは侵攻する」と明言しており、今回の会談でも「人質解放のための合意は、ラファへの地上作戦を避けることを意味しない」とブリンケン国務長官に伝えたそうだ。
しかしアメリカ国務省の報道官によれば、ブリンケン国務長官はネタニヤフ首相との会談において、避難しているパレスチナ人の安全が確保されていないとして、改めてラファへの攻撃に反対する姿勢を示したという。
またブリンケン国務長官は、ガザ地区への支援物資の提供方法を改善するよう求め、「改善を加速し維持すること」の重要性を改めて強調したそうだ。
In Jerusalem, I met with @IsraeliPM Netanyahu on efforts to achieve a ceasefire deal with the release of hostages and the imperative of sustaining increases in aid to civilians throughout Gaza. pic.twitter.com/TSzS4VUCYR
— Secretary Antony Blinken (@SecBlinken) May 1, 2024
ニューヨークの大学で280人を逮捕
一方、アメリカの大学では、反イスラエルの抗議デモが続けられており、ニューヨーク市にあるコロンビア大学では、学生たちが占拠していた建物に、警官隊が突入。数多くの学生を逮捕したという。
またニューヨーク市立大学にも警察官が突入し、抗議デモを続けていた学生らを逮捕。両大学合わせて逮捕者が、280人に上ったとされている。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)では、平和的な抗議デモを行っていた学生たちに対し、親イスラエル派が襲い掛かり、テントを取り壊そうとし、暴行を働いた。
A group of Israel supporters have attacked anti-war protesters at UCLA university in Los Angeles in the US. The group was filmed carrying out assaults and using fireworks and pepper spray on demonstrators at the Gaza war protest encampment. pic.twitter.com/FW1HnSUSer
— Al Jazeera English (@AJEnglish) May 1, 2024
カリフォルニア大学側は、キャンパス内に侵入した親イスラエル派の人間を「扇動者のグループ」と呼び、「この大学の誰も、そのような暴力に遭うべきではない」と批判し、暴力を受けた学生は大学に通報するよう呼び掛けた。
またカリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事も、UCLAでの暴力行為を非難。警察の対応が遅れたことについても、「容認できない」と批判したそうだ。
アリゾナ州にある2つの大学、アリゾナ大学やノーザン・アリゾナ大学にも警官隊が突入し、多くの学生を逮捕。ウィスコンシン大学マディソン校でも、警察官が敷地内に張られていたテントを撤去し、少なくとも十数人の学生が逮捕されたという。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: For first time, aid enters Gaza via Beit Hanoon(5/1)
出典元:The Guardian:Top New York prosecutor says 280 people arrested at campus protests; California governor condemns UCLA violence – live(5/1)