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イスラエル軍が、「ハマス」の指導者・ヤヒヤ・シンワール氏を殺害

イスラエル軍が、「ハマス」の指導者・ヤヒヤ・シンワール氏を殺害
X_Jackson Hinkle

イスラエル軍は、ガザ地区において「ハマス」の指導者、ヤヒヤ・シンワール(Yahya Sinwar)氏を殺害したと発表した。

 

歯やDNAの検査を行い、身元を確認

 

イスラエル軍は10月17日、ガザ地区南部のラファ近郊の町、テル・スルタンにおける作戦で、10月16日に「ハマス」の指導者・ヤヒヤ・シンワールを殺害したと発表した。

 

イスラエルの警察は、シンワール氏の歯の画像を研究所に送り、そこでDNAの検査も行われ、身元を確認したという。下はイスラエル軍が公開した、シンワール氏の最後の様子とされる動画。

 

 

この知らせを受け、アメリカの国務省も記者会見を行い、マシュー・ミラー報道官は、シンワール氏がガザ地区での停戦案に同意することを拒否し、人質の帰国も拒否したと述べた。(アメリカ政府は、常にハマス側が停戦を拒否していると主張してきたが、これは明らかに嘘である。むしろハマス側はバイデン大統領の停戦案を受け入れており、イスラエル側が拒否し続けてきた)

 

その上でミラー報道官は、アメリカ政府が人質の帰還、紛争の終結、パレスチナ人の苦しみの軽減、ガザ住民の「生活再建」に向けて努力を加速させると述べた。

 

またカマラ・ハリス副大統領も、「この出来事は、私たちにガザ地区での紛争を最終的に終わらせる機会を与えている」と述べた。

 

ネタニヤフ首相「戦争は止めない」

 

しかし、イスラエルのネタニヤフ首相は、停戦を実現させる気はないらしく、あくまでも戦闘を継続すると主張している。

 

ネタニヤフ首相は、シンワール氏殺害の報告を受けて、テレビ演説を行い、「悪が大きな打撃を受けた」としながらも、「我々の前にある任務はまだ完了していない」と述べた。

 

さらに「われわれは依然として多くの課題に直面している」とし、「自分たちの立場にしっかりと立って、戦い続けなければならない。私たちは戦争を止めません。ラファに入っていきます」と述べたという。

 

「ガザ地区では皆が飢えている」

 

ガザ地区北部では、イスラエル軍が包囲を続けており、悲惨な状況が続いている。

 

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、ガザ地区では「ほぼ全員が飢えている」と主張。

 

緊急の治療が必要な重度の栄養失調の子供たちへの食料や医薬品をはじめ、あらゆる人道支援への緊急のアクセスを求めているとし、改めてガザ地区での停戦を訴えた。

 

一方、レバノンでもイスラエル軍の空爆が続いており、レバノンの危機対応部隊は10月17日、過去24時間で45人が死亡、179人が負傷したと発表した。

 

その報告によれば、過去24時間で96件の空爆と砲撃が記録されており、そのほとんどがレバノン南部とナバティエ州に集中していたという。

 

レバノンの保健省は17日、過去1年間で、これまで2412人が死亡し、1万1285人が負傷したと発表している。(了)

 

出典元:The Guardian:Middle East crisis live: Israel hails Yahya Sinwar’s death as ‘beginning of the end’ as US signals push for ceasefire and hostage return(10/17)

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