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洪水の被災地を訪れたスペイン国王夫妻らに住民らが怒り、泥を投げつける

洪水の被災地を訪れたスペイン国王夫妻らに住民らが怒り、泥を投げつける
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スペインで、洪水の大きな被害に見舞われた町の住民らが、国王夫妻らに泥を投げつけた。

 

最も大きな被害に見舞われた町を訪問

 

スペインのフェリペ国王とレティシア王妃、そしてペドロ・サンチェス首相とバレンシア州首相らは11月3日、洪水で最も大きな被害に見舞われたバレンシア州の町、パイポルタを訪れたという。

 

しかし避難警報の遅れや、支援の不足に怒りを覚えていた住民らは、国王夫妻らに泥を投げつけたり、「人殺し」や「恥を知れ」と叫んだりしたそうだ。

 

撮影された動画にも、フェリペ国王が通りを歩いて行きながら、住民から泥を投げつけられ、侮蔑の言葉を浴びせられる様子が映っていた。

 

服に泥がついたまま住民の声を聞く

 

しかし服に泥がついたまま、フェリペ国王やレティシア王妃は、住民らと対話し、彼らの言葉を受け止めたという。

 

フェリペ国王は、若者の1人から「あなたたちは私たちを見捨てた」「あなたたちが来るのに4日もかかった、遅すぎる」と言葉をかけられたそうだ。

 

またその若者は、国営気象局が状況悪化を警告した数時間後に、警報が発せられたことについても、不満を表明。地元政府が「知っていながら、何もしなかった」と国王に訴えた。

 

 

その後、フェリペ国王はバレンシア州当局との会話で、「多くの人々がこれまで経験してきたことを考えると、彼らの怒りと不満を理解しなければならない。また同時に、緊急オペレーション関して、すべてのメカニズムがどのように機能したかを理解することの難しさも、理解しなければならない」と述べたという。

 

人々は主に、中央政府や地方政府に対して怒りを向けており、国王夫妻に同行したペドロ・サンチェス首相やバレンシア州の首長Carlos Mazón氏は、群衆の敵意が高まったため速やかに避難させられた。

 

11月3日には、この洪水で217人の死亡が確認されたが、まだ多くの行方不明者の捜索が続けられている。(了)

 

出典元:The Guardian:Mud and insults thrown as Spanish king and PM visit flood-hit town(11/3)

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