ガザ地区でイスラエル軍が94人のパレスチナ人を殺害、カトリック教会も攻撃

イスラエル軍は7月17日もガザ地区で殺戮を繰り返しており、カトリック教会も攻撃を受けた。
「聖家族教会」への攻撃で3人が死亡
ガザ地区の保健当局によれば、7月17日には過去24時間で、94人のパレスチナ人がイスラエル軍により殺され、各地の病院に遺体が搬送されたという。
このうち、26人が「ガザ人道財団」の配給所付近で、支援物資を求めて殺されたそうだ。
また過去24時間で、少なくとも367人のパレスチナ人が負傷、そのうち32人が配給所付近で負傷したと言われている。
さらにイスラエル軍は、ガザ地区北部のガザ市にあるカトリック「聖家族教会」も攻撃。これにより少なくとも3人が死亡し、10人が負傷した。
イスラエル側はこの攻撃を「流れ弾」によるものと説明し、「遺憾の意」を表明しているが、世界の指導者やローマ教皇からも非難を浴びている。
ガザ地区の保健当局によれば、2023年10月以来、イスラエルによるガザ地区への攻撃で、少なくとも5万8667人のパレスチナ人が殺害され、13万人以上が負傷したという。
Israeli aircraft bombed Al-Helou School in Al-Bureij refugee. pic.twitter.com/SdPHEsZVgI
— TIMES OF GAZA (@Timesofgaza) July 17, 2025
ガザ地区での停戦に関しては、トランプ政権が停戦への働きかけを再開して以来、間接交渉が続いてきた。
しかしイスラエル側は、「ハマス」が合意内容を変更したと非難し、交渉は膠着状態に陥っている。
中東各国の外相がシリア攻撃を非難
イスラエルは7月16日、シリアの首都ダマスカスにある大統領官邸付近や、国防省などを空爆したが、その後シリア側は政府軍を、駐留していたスワイダから撤退させることに合意したという。
しかしこのイスラエル軍の攻撃については、各国から非難されており、カタールやサウジアラビア、UAE、バーレーン、オマーン、ヨルダン、イラク、レバノン、エジプト、トルコの外相は17日、シリア情勢に関する協議後、共同声明を発表した。
共同声明では、イスラエルによるシリアへの攻撃を「国際法の明白な違反」と断じ、「シリアの安全、統一、安定、そして主権」への支持を表明。「シリア内政へのあらゆる外国による干渉」を非難した。
英の84人の国会議員が制裁を要求
イギリス議会では、9つの政党に所属する、少なくとも84人の国会議員が、イスラエルによる度重なる国際法違反を理由に、イギリス政府に対し、広範な制裁を科すよう求めたという。
デビッド・ラミー外務大臣に宛てた書簡の中で、下院議員と貴族院議員らは、イスラエルが国際法を遵守するまでイギリス・イスラエル貿易協定を停止し、違法なイスラエル入植地との貿易を全面的に禁止するよう求めたという。
またガザ侵攻に加担した者へ制裁を科し、イスラエルへの武器移転を全面的に停止するよう政府に訴えたそうだ。
この書簡の共同作成者である労働党議員のリチャード・バーゴン氏は、次のように述べた。
「イスラエルは戦争犯罪を、繰り返し犯している。イスラエルに正しいことを行うよう求める政府からの空虚な言葉はもう必要ない。イスラエルに対し、パレスチナの人々への残虐行為を終わらせるよう、断固たる行動をとる必要がある」(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills over 90, including dozens of Gaza aid seekers, in 1 day(7/17)