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【元WDWのキャストが解説】「ゲイって言おう!」ディズニー従業員がストライキをした理由

【元WDWのキャストが解説】「ゲイって言おう!」ディズニー従業員がストライキをした理由
DisneyWalkout/Twitter

米フロリダ州で上院議会を通過した法案をきっかけに、ディズニーが炎上し、関連会社の従業員たちがストライキをする結果となった。

 

10歳以下に性的志向の教育を禁止する法案

 

3月8日、学校で教師が10歳以下の生徒に対して性的志向や性自認について教えることを禁止する法案が、フロリダ州の上院議会で可決された。

 

通称「Don’t Say Gay Bill(ゲイと言ってはいけない法案)」と呼ばれており、LGBTの若者の孤立につながるのではないか、ゲイカップルの子どもが家族について自由に発言できなくなるのではないかと危惧されている。

 

ディズニー社は、3月9日の株主総会で最終的にこの法案に対して反対の声を上げたものの、それまで態度を示さなかったことや、法案を支持する議員に寄付をしていたことで批判を受け、炎上した。

 

現在、法案は可決されているが、まだ知事が署名をしていないため、施行は確定していない状態だ。

 

ピクサーの従業員が声を上げた

 

ピクサーと言えば、『トイ・ストーリー』シリーズや『モンスターズ・インク』シリーズ、最新作の『私ときどきレッサーパンダ』など、数々の人気作品を生み出しているディズニーの子会社だ。

 

そんなピクサーの従業員は3月9日、ディズニー社の上層部がいかに同性同士の親愛の表現を削って来たかについて告発をした。例えば現在制作中であり、ピクサー作品として久しぶりの劇場公開が予定されている「ライトイヤー」では、女性同士のキスシーンを排除したというのだ。その後、再びキスシーンは元に戻されたと伝えられている。

 

ディズニー関連会社の従業員たちがストライキ

 

3月22日、ゲイと言ってはいけない法案自体、そしてディズニー社の法案への姿勢に抗議の意思を示すため、ディズニー社の従業員たちはストライキを実施した。もちろん、LGBTの当事者やその家族への支援の表明も目的のひとつだ。

 

▼ピクサー

 

 

▼ルーカスフィルム

 

 

▼ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ

 

 

▼テレビシリーズ「Ravens Home」の出演者たちも

 

 

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▼フロリダ州とカリフォルニア州のパークのキャストたちは、フロリダ州内のLGBTなどの若者や家族をサポートするカードを書いて参加した

 

 

▼『アベンジャーズ』シリーズでハルクを演じたマーク・ラファロも応援

 

元WDWのキャストメンバーとして

 

15年以上前のことだが、私はフロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニ・ワールド(WDW)のパークでキャストメンバーとして働いていた経験がある。

 

5月の最後の週末付近では、Gay DayとしてLGBTらの当事者やサポーターが、赤い服を着てフロリダのディズニーを訪れるイベントが行われていた。ディズニーの公式グッズには、レインボーカラーのミッキーピンバッジもある。

 

しかし、キャストメンバーは当日に赤い服を着ること、レインボーカラーのミッキーピンバッジを着用することは禁止されていた。当時の私は「そういうものか」と受け入れていたが、疑問に感じるべきだったのではないかと、当日に赤のような茶色のような服を着て出勤していたゲイの知人の姿を思い出しながら考えている。(了)

 

参考:BBC「Florida lawmakers pass ‘Don’t Say Gay’ bill」(3/8)

参考:Variety「Same-Sex Kiss Restored in Pixar’s ‘Lightyear’ Following Staff Uproar Over ‘Don’t Say Gay’ Bill (EXCLUSIVE)」(3/18)

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