Switch news

知っておきたい世界のニュース

ロシアの無人機がルーマニアの領空を侵犯、F-16戦闘機がスクランブル発進

ロシアの無人機がルーマニアの領空を侵犯、F-16戦闘機がスクランブル発進
flickr_Tham WyeKheung

ロシアの無人機がルーマニアの領空を侵犯したため、戦闘機が緊急発進する事態となった。

 

ルーマニアの領空内を低空で飛行

 

ルーマニア国防省は9月13日、ロシア軍がウクライナ国境付近のインフラを攻撃中、無人機が領空に侵入したため、戦闘機を緊急発進させたと発表した。

 

Ionut Mosteanu国防相によれば、ロシア軍の無人機がウクライナへ向かう中で、ルーマニアの領空内を低空で飛行していたため、F-16戦闘機のパイロットが撃墜する寸前にまで至ったという。

 

ウクライナと650kmの国境を接するルーマニアは、欧州連合(EU)およびNATOの加盟国だが、侵攻開始以来、ロシア軍の無人機の破片が繰り返し領土に落下してきた。

 

しかし今回の無人機は、ルーマニア領内を飛行し続けていたと考えられている。

 

ルーマニアの領空内で約50分間活動

 

ルーマニア国防省は声明で、9月13日にF-16戦闘機2機、その後「ユーロファイター」2機を緊急発進させ、ドナウ川とウクライナ国境に近い南東部トゥルチャ県の住民に避難を促したと明らかにした。

 

またルーマニアの戦闘機は、領空内で無人機を検知し、Chilia Veche村の南西20kmでレーダーから消えるまで追跡したという。

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は、SNSの「X」において、「データによるとドローンはルーマニア領土約10kmに侵入し、NATO領空で約50分間活動した」と述べている。

 

またゼレンスキー大統領は、「これはロシアによる戦争の明らかな拡大であり、まさに彼らの行動だ。ロシアに対する制裁が必要だ。ロシアとの貿易に対する関税や、集団防衛が必要だ」と投稿した。

 

米国務長官「意図的」との見方を拒否

 

NATO軍は9月12日、ポーランドが先日、領空を侵犯したドローンを撃墜したことを受け、ヨーロッパ東部の防衛を強化する計画を発表した。この撃墜は、ウクライナ侵攻において、西側同盟国による最初の発砲と考えられている。

 

9月10日にはポーランド領内に約19機のロシア軍のドローンが侵入したため、ヨーロッパ各国の首脳らは、ロシア軍が意図的に領空を侵犯させたと考えている。

 

それでも尚、アメリカのルビオ国務長官は、ロシアが意図的にドローンをポーランド領内に送り込んだかどうかは依然として不明だとの見方を示した。

 

またトランプ大統領も、ロシアへの制裁を行う姿勢を示しつつ、NATO加盟国がロシア産原油の購入停止など一定の条件を満たす必要があると述べた。

 

さらにトランプ大統領はNATOに対し、ロシアからの原油を輸入している中国に対し、50~100%の関税を課すことも提案した。

 

しかしトランプ大統領は繰り返しロシアに対するより厳しい制裁措置を示唆してきたが、これまでのところ何ら行動を起こしていない。(了)

 

出典元:Reuters:Drone breaches Romanian airspace during Russian attack on neighboring Ukraine(9/13)

出典元:The Guardian:Rubio calls Russian drones over Poland ‘unacceptable’ but declines to say it was intentional(9/13)

出典元:BBC:Trump ‘ready’ to sanction Russia if Nato nations stop buying its oil(9/13)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top