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フランスのマクロン大統領、国連の場でパレスチナを国家承認

フランスのマクロン大統領、国連の場でパレスチナを国家承認
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アメリカ・ニューヨークの国連本部では9月22日、イスラエルとパレスチナとの「2国家共存」による和平を推進する会議が開かれ、フランスのマクロン大統領はパレスチナの国家承認を発表した。

 

新たな和平への枠組みも提示

 

フランスのマクロン大統領は、国連での演説で、次のように述べた。

 

「まさにこれが、今日この議場で、平和への道を切り開かなければならない理由です。二国家解決の可能性を維持するために、全力を尽くす責任が私たちに課せられています。本日、私はフランスがパレスチナ国家を承認することを宣言します」

 

またマクロン大統領は、新たな和平の枠組みを示した。

 

この枠組みでは、「新パレスチナ自治政府」の設立が含まれ、改革や停戦、ガザ地区に残る人質全員の解放という条件付きで、フランスは大使館を開設するという。

 

また国際安定化部隊(ISF)が、パレスチナ自治政府によるガザ地区の統治開始に向けた準備を支援するそうだ。

 

さらにマクロン大統領は、ガザ地区における戦争終結に向けたフランスとイスラエルの協力を明言し、パレスチナ国家の設立後、アラブ諸国とイスラエルとの関係が正常化することを期待していると述べた。

 

「イスラエルは責任を受け入れなければならない」

 

パレスチナ自治政府のアッバス議長は、トランプ政権によるビザ取り消しのため、この国連の会議ではリモートで出席、ビデオで演説した。

 

アッバス議長は、「ハマス」がガザ地区の統治において。今後いかなる役割も担わないと述べ、パレスチナ自治政府に武器を引き渡すよう求めたという。

 

またガザ地区での即時停戦を求め、ガザ地区への支援物資の搬入や、人質の解放の必要性を訴えた。そして停戦の仲介役を務めているエジプトとカタール、パレスチナ人の強制移住計画を拒否したエジプトとヨルダンの役割を称賛したそうだ。

 

オーストラリアのアルバニージー首相も、この国連の会議に出席。演説で次のように述べた。

 

「ガザ地区では、何万人もの民間人が殺害された。子供たちを含む絶望的な人々に対する、不可欠な援助も拒否された。人道支援活動家は殺害された。真実を明らかにしようとしたジャーナリストも殺害された」

 

その上でアルバニージー首相は、ガザ地区が「人道的大惨事の渦中にある」とし、イスラエルが「責任の一端を受け入れなければならない」と訴えた。

 

またアルバニージー首相は、イスラエルによる、ヨルダン川西岸地区における入植政策を非難。入植地の違法な拡大が続いていること、そして入植者による暴力が増加していること、パレスチナの一部を併合し、パレスチナ人を永久に追放する脅威が迫っていると指摘し、次のように述べた。

 

「このような行為は、二国家解決を不可能にする恐れがある。現在の道は、まさにそこへと突き進んでいる。私たちは別の道を選ばなければならない。この暴力の連鎖を断ち切り、より良いものを築かなければならない」

 

ガザ地区では37人のパレスチナ人が死亡

 

一方、ガザ地区では9月22日も、イスラエル軍の攻撃が続けられている。

 

特に北部のガザ市が攻撃のターゲットにされ、サメール地区中心部で少なくとも7人が死亡、多数が負傷したという。

 

またタル・アル・ハワ地区で2人が死亡、アル・サハバ地区ではドローン攻撃で1人が死亡した。

 

22日の夜明け以降、ガザ地区全域ではイスラエル軍の攻撃により、少なくとも37人のパレスチナ人が死亡。2023年10月以降、イスラエル軍によるガザ地区への攻撃により、合計6万5344人が死亡し、16万6795人が負傷したという。

 

イスラエル外務省は22日、ガザ地区に支援物資を届けるため、現在地中海を航行している「グローバル・スムード船団」に対して、「ガザ地区の海上封鎖を破ることは許さない」と警告し、脅迫した。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills 37 people in Gaza; France recognises State of Palestine(9/22)

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