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トランプ大統領は10月29日、アメリカの国防総省に対し、核兵器の実験を行うよう指示した。

習近平氏との会談の前にSNSに投稿

トランプ大統領は10月29日、自身のSNS「Truth Social」において、次のように投稿した。

「他国の（核兵器の）実験計画を踏まえ、私は戦争省（国防総省）に対し、我が国の核兵器が対等になるよう、実験を開始することを指示した。このプロセスは直ちに開始される」

この投稿は、トランプ大統領が中国の習近平国家主席と貿易戦争に関して、会談する予定の1時間足らず前に行われたという。

最後に核兵器の実験をしたのは1992年

アメリカ軍が最後に本格的な核兵器の実験をしたのは、1992年。この時代以降、中国とロシアが、このような実験を行ったことは知られていない。

また1998年以降、北朝鮮以外で本格的な核爆発実験を実施した国も確認されていない。

ただアメリカなどの核保有国はその後も、高性能コンピューターを用いた核爆発の模擬実験、関連する核物理学実験、核搭載可能なミサイルの試験、弾頭機構の試験、核物質の「未臨界」試験などを実施し、自国の核兵器の有効性を確認してきたという。

トランプ氏は「対等になるよう」と述べたが、まだどのような兵器の実験が行われるのか、あるいは最近、ロシアが行ったような力の誇示を指しているのか、は不明瞭なままだ。

また国防総省の担当者も、トランプ大統領の発表に関する質問に対し、まだ回答していない。

一方、ロシアのプーチン大統領は10月29日、沿岸に放射能の津波を引き起こし、都市を壊滅させることを目的とした、原子力で推進する超大型核魚雷「ポセイドン」の試験に成功したと明らかにした。（了）

出典元：The Guardian：Trump directs Pentagon to match Russia and China in nuclear weapons testing(10/29)