「エムポックス」の新たな変異株、イングランドで検出

イギリスで、サル痘とよばれていた「エムポックス(MPOX)」ウイルスの新たな株が、検出された。
「クレードIb」と「クレードIIb」の混合体
イギリスの保健当局によれば、新たな変異株は、「エムポックス」ウイルスの2つの主要な型の混合体で、最近アジアへの旅行で帰国した人から検出されたという。
この新しいウイルス株には、「クレードIb」と「クレードIIb」と呼ばれる2つの株が含まれているそうだ。
「クレードIb」は最近、一部のヨーロッパの国々で、地域的な蔓延の初期兆候を示しており、「クレードIIb」は2022年に、多くの国々に影響を与えた「エムポックス」の世界的な流行と関連しているという。
新たな変異株の危険性については、現在評価中とされている。
重症化を防ぐにはワクチン接種
「エムポックス」は、1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)において、人への初めての感染が確認されたウイルスで、日本では令和5年に「サル痘」から「エムポックス」に感染症法上の名称が変更された。
「エムポックス」は、アフリカに生息するリスなどの齧歯類をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物との接触により、人に感染するという。
一般的な症状は、2~4週間続く病変や発疹に加え、発熱、頭痛、背部痛、筋肉痛、倦怠感などがある。またウイルスは濃厚な身体接触、咳やくしゃみ、感染した衣類、寝具、タオルに触れることで人から人へと感染するという。
「エムポックス」に感染しても、多くの人は軽症ですむが、重症化を防ぐにはワクチン接種が最善の方法とされている。
イギリスの保健当局は、同性愛者や両性愛者、および男性と性行為をする男性に対し、「エムポックス」ワクチンの接種を確実に受けるよう呼びかけているという。(了)
出典元:BBC:New mpox strain identified in England(12/8)
出典元:厚生労働省:エムポックスについて

























