ゼレンスキー大統領、プーチン氏の公邸への攻撃を否定、ロシア側の嘘だと非難

ロシア側がプーチン大統領の公邸を攻撃されたと主張していることに関し、ウクライナのゼレンスキー大統領は攻撃を否定した。
「和平交渉における立場を見直す」
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は12月29日、ウクライナ軍がロシア北西部ノヴゴロド州にあるプーチン大統領の公邸に対し、91機の長距離無人航空機(UAV)を用いた攻撃を行ったと主張した。
ラブロフ外相によれば、公邸に向けて発射された91機のドローンは全てロシアの防空システムによって迎撃・破壊され、死傷者や被害の報告はないという。
その上でラブロフ外相は、ロシアが今後、和平交渉における自国の立場を見直すと述べた。攻撃当時、プーチン大統領がどこにいたのかは、まだ明らかになっていない。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、公邸への攻撃を否定。ロシア側は、和平交渉を妨害しようとしていると非難した。
トランプ氏との和平交渉
ラブロフ外相の発言は、12月28日にアメリカのトランプ大統領と、ウクライナのゼレンスキー大統領が、フロリダ州で和平案について会談をした後に行われた。
この会談についてゼレンスキー大統領は、アメリカが15年間、ウクライナに安全の保証を提供してきたと述べ、トランプ大統領は和平案への合意は「ほぼ95%」に達したと述べていた。
ただゼレンスキー大統領は、領土問題とロシアが占領するザポリージャ原子力発電所が最後の未解決問題であるとし、ウクライナ東部のドンバス地方の領土問題については、進展の兆しはほとんど見られなかったと述べたという。
トランプ氏がプーチン氏と電話会談
この会談後の29日、トランプ氏はロシアのプーチン大統領と電話会談を行ったが、その際に「公邸への攻撃」について聞かされたとし、記者団に対し、次のように述べた。
「今日、プーチン大統領からこの件について聞いた。今は微妙な時期だ。(略)彼の家を攻撃することは全く別の問題だ。今はそのようなことをする適切な時期ではない」
またロシアの主張を裏付ける証拠をアメリカが確認したか、との質問に対し、トランプ氏は「いずれ明らかになるだろう。あなたは、攻撃は実際には行われていないかもしれないと言っているが、それもあり得ると思う。しかし、プーチン大統領は今朝、攻撃があったと私に言った」と語ったという。(了)
出典元:BBC:Ukraine denies drone attack on Putin’s residence(12/29)


























