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「パレスチナ人の強制移住には加担しない」国連がイスラエルの要請を拒否

「パレスチナ人の強制移住には加担しない」国連がイスラエルの要請を拒否
X_UNRWA

イスラエル政府は国連に対し、ガザ地区からパレスチナ人を避難させる取り組みについて、支援するよう要請した。

 

パレスチナ人の避難に協力を求める

 

イスラエル政府のEylon Levy報道官は2月12日、ガザ地区にいるパレスチナ人の避難について、「われわれは、国連機関に協力するよう求める」と述べた。

 

その上で国連に対し、「出来ないとは言わないで下さい。私たちと協力して方法を見つけてください」と訴えた。

 

もっともこの要請が、どのような避難について言っているのかは、明らかになっていない。

 

ただイスラエル軍は、ガザ地区南部のラファを攻撃しており、そこにいる100万人以上のパレスチナ人を、ガザ地区から追い出そうとしているとの見方も出ている。

 

そのようなことを見越してか、国連事務総長の報道官であるStephane Dujarric氏は、記者団に対し「われわれは強制移住には加担しない。現状では、ガザには安全な場所はない」と語った。

 

またDujarric氏は、ガザ地区の北部や中部に人々を送り返すことについても、「そこに避難所が不足しているのは言うまでもなく、不発弾が散乱する地域に人々を送り返すことはできない」と述べたという。

 

支援物資の搬入を阻止

 

多くのパレスチナ人が餓死の危険に晒されている中、イスラエルはガザ地区への支援物資の搬入を阻止し続けてきたが、イスラエル政府のBezalel Smotrich財務大臣は2月13日、改めて食糧支援の搬入を阻止することを決定したと述べた。

 

イスラエルのネタニヤフ首相は、アメリカのバイデン大統領に対し、ガザ地区への支援物資の搬入を許可すると約束していたが、その後Smotrich財務大臣はSNSにおいて「首相と調整して、小麦粉の搬入を停止した」と明らかにした。

 

その理由として、支援物資が国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を通じて分配され、この組織は「ハマスの戦争機構の中心部分」だからと主張した。

 

ガザ保健当局の数字は、ほぼ正確

 

ガザ地区の保健当局が発表する数字の正確性について、アメリカのバイデン大統領も認めたようだ。

 

バイデン大統領は昨年、ガザ地区の保健当局が発表する死者数について、疑問を投げかけていたが、最近の演説では「2万7000人という余りにも多くのパレスチナ人が殺され、その多くが罪のない市民である」と述べたという。

 

すでに2月12日時点で、2万8340人のパレスチナ人が殺害されており、バイデン大統領の発言は、ガザ地区の保健当局の数字を反映している。

 

また専門家や人権団体、さらにアメリカ政府当局者も、ガザ地区の保健当局が遺体安置所のデータにアクセスできる唯一の存在であり、発表する数字がほぼ正確であるとの見方を示しているという。

 

ただガザ地区の保健当局は、まだ瓦礫の下には、多くのパレスチナ人が死んだまま取り残されているため、死者数は今後増える可能性が高いとの見方も示している。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live Calls to stave off Rafah offensive grow(2/12)

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Israeli snipers kill three at Nasser Hospital(2/13)

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