フランスとドイツの大統領、トランプ政権下の外交政策を厳しく非難

フランスとドイツの大統領は、現在のアメリカの外交政策を批判し、異例の発言を行った。
「国際ルールから離脱しつつある」
フランスのマクロン大統領は1月8日、パリにあるエリゼ宮(大統領官邸)でフランス外交団に対し、次のように語った。
「アメリカは確立された大国だが、徐々に一部の同盟国から背を向け、最近まで推進していた国際ルールから離脱しつつある。多国間機関は、少しずつ効果的に機能しなくなっている。我々は大国がひしめく世界に生きており、彼らは世界を分割するという真の誘惑に駆られている」
その上でマクロン大統領は、「フランスは、新たな植民地主義と新たな帝国主義を拒否するが、同時に従属と敗北主義も拒否する。フランスと欧州で我々が達成したことは、正しい方向への一歩だ。戦略的自主性の拡大、アメリカと中国への依存度の低減だ」と述べた。
「世界が盗賊の巣窟と化す」
ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領も1月7日、ベルリンで70歳の誕生日を記念するシンポジウムで講演し、世界の民主主義が危機に瀕していると発言、次のように演説した。
「この世界秩序の構築を支えてきた、我々の最も重要なパートナーであるアメリカが、価値観を崩壊させてしまった。世界が盗賊の巣窟と化すのを防ぐことが重要だ。そこでは最も悪徳な者たちが、望むものを何でも奪い取ろうとする。世界秩序の崩壊は、すでに進行段階に達している。小国や弱小国は、完全に無防備になる危険にさらされ、地域全体が少数の大国の所有物として扱われる可能性もある」
その上でシュタインマイヤー大統領は、欧州の安全保障政策を見直す必要があるとし、軍事面でも、ドイツが役割を果たすことができるとの見方を示した。
どちらの大統領も直接言及してないものの、これらの発言は、アメリカのベネズエラ侵攻、そしてトランプ大統領が目指しているグリーンランド領有を指していると考えられている。
管理された自由な情報空間も重要
またフランスのマクロン大統領は、学術的独立性を守ることや、きちんと管理された情報空間の重要性も指摘。
その情報空間では、意見が完全に自由に交換され、しかし少数の人々(IT企業の大富豪)のアルゴリズムによって(投稿の)選択が行われないようにしなければならないという。
その上でマクロン氏は、EUの「デジタル市場法(DMA)」と、コンテンツ・モデレーション(不適切なコンテンツの監視)に関する「デジタルサービス法(DSA)」は、守られなければならないと述べた。
一方、アメリカ側は、EUのこの法律は、自国のテクノロジー企業に検閲を「強制」する試みだと非難している。(了)
出典元:The Guardian:French president condemns US for ‘turning away from allies’(1/8)


























