アフリカ南部上空に隕石が落下、NASAが追跡して到達地点の予測に成功
先日、隕石がアフリカ南部に落下し、まるで地表に衝突して爆発するかのような映像が撮影された。
上空で燃え尽きる直前に閃光を放つ
NASAによれば、この隕石は幅が2mほどで、6月2日の早朝(ロス現地時間)に地球へ向かって来ることが確認されたという。
それから数時間後、隕石は秒速17kmの速さで大気圏に突入。大きな火の玉となってアフリカ南部のボツワナ上空に姿を現したそうだ。
その後、隕石は18時44分(ボツワナ現地時間)に上空で燃え尽きたが、映像には遠くで大爆発が起きたかのような閃光を放つ様子が捉えられていた。
直接地球へ向かう隕石を追い続ける
地球へ直接向かうコースをとる隕石を発見できたのは、近年では3度目。以前は2008年と2014年に隕石が地球へ到達したという。
今回の隕石は「2018LA」と名付けられたが、6月2日の早朝に月の軌道付近でNASAによって発見され、地球へまっすぐ向かうことが分かったそうだ。
ただし観測者たちは、それが地球に危険をもたらすにはあまりにも小さいと即座に判断。また十分なデータが得られず、落下範囲をアフリカ南部からインド洋を越えて、ニューギニアまでの広い範囲と予想する。
さらに観測の結果、追跡システムが範囲をアフリカ南部に絞り込み、その予測通り隕石は最初の発見から8時間後にボツワナ上空で大気圏に突入した。下の動画は、南アフリカの国境付近で撮影されたものとみられている。
大気圏突入地点なども予測できたと評価
実は大きい隕石を見つけるのは比較的簡単だが、小さな隕石を発見するのは困難で、時間もかかるという。しかも小さい隕石といえども1つの街を消滅させる場合もあるそうだ。
しかし今回の隕石に関しては前もって発見され、追跡した結果、大気圏突入地点などもよく予測できたと評価されている。
また2008年の隕石は幅が4mあったが、19時間前には発見されており、予想された通りにスーダン上空で大気圏に突入。2014年の隕石は大西洋上空に落下する数時間前にも発見されていたという。(了)
出典元:WFTV:Boulder-size asteroid disintegrated harmlessly over Africa(6/4)
出典元:NASA JPL:Tiny Asteroid Discovered Saturday Disintegrates Hours Later Over Southern Africa(6/3)