「地図に載っていない!」NZの首相が自ら出演する観光PR動画が話題に
南西太平洋に位置し、オーストラリアと並んでオセアニアの中心国であるニュージーランド。このほど、観光PRの為に同国が作成した動画が話題となっている。
首相自ら出演して、なんとNZが「地図に載っていない」と訴えているのだ。
首相自らが出演しPR
この動画はNZ政府観光局が作成し、5月2日に同国のアーダーン首相の公式FBやYouTubeなどで公開された。
ストーリーはこうだ。世界地図にNZが載っていないことに気づいた同国出身のコメディアン、リス・ダービーが、アーダーン首相に電話で報告する。
首相は「何か理由があるはずだ」と軽く対応するが、ダービー氏は「陰謀が隠されている」と訴え、調査すると言う。
その後、世界各国の様々な地図からNZが抜け落ちていることが判明。
再度ダービー氏からの報告を受けたアーダーン首相だが、電話を切った彼女の目の前にあった地図、そこにもNZは描かれていなかった…、というもの。
地図に載らない驚きの理由とは!?
この動画は、瞬く間に欧米のメディアでニュースとして取り上げられ、世界各地で話題となった。また、同月23日には日本語字幕付きの動画も公開された。
これを見ると、スターバックス、IKEA、アメリカのセントラルパーク動物園、スミソニアン国立自然史博物館、スペイン語の機内誌等、確かに多数の地図にNZが載っていない。
実際、これらは地図としては欠陥品であるため、地図を装った印刷物ということになるのだろうが。
ダービー氏はこの状況について、陰謀説もあるとしながら、最終的には「NZは半分食べかけのラムチョップのような形をしている。面倒臭いし、そもそもこんな国はあり得ないと思われ、地図から外されているのでは・・・」と、首相に説明をする。
ピンチをチャンスに変えるPR作戦
日本でよく見る太平洋を中心に描かれた地図だと、NZは地図の中央に位置する為、掲載されないということはあまり無い。
しかし、欧米で主流となっている大西洋が中心となる地図では、日本が極東と呼ばれるように、NZは地図の最東端となる。言い訳にはならないが、抜け落ちてしまうこともあるかもしれない。
What time does the #BahrainGP start where you are? This should help… pic.twitter.com/Dr3VbSuyNB
— Formula 1 (@F1) April 3, 2016
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動画内でコメディアンのダービー氏と掛け合いをするアーダーン首相だが、彼女も役者並みの演技力を見せている。
転載されたメディアでの動画も含めると、再生回数は1000万回を超えるという。
自国が地図に描かれていないことを非難するのではなく、逆手に取りアピールする。今回のNZが行った観光キャンペーンは成功したといえるだろう。(了)
出典:theguardian:Jacinda Ardern asks why New Zealand is left off world maps in new tourism campaign(5/2)
出典:Newshub:All the maps that are missing New Zealand(5/3)