漁網が絡まり、尾びれが失われたザトウクジラの子供が目撃される【動画】
海に投棄された漁網によって尾びれが失われたとみられるザトウクジラが、南米沖で目撃され、その動画が注目を集めている。
漁網が体にきつく絡み、血流を遮断
そのザトウクジラはまだ子供とみられ、発見されたのはコロンビア西部にある太平洋に面した街、Nuquiの沖合だという。
動画ではその子供が海に潜ろうとしていたが、海面に現れた尾びれは無残にも失われていた。
専門家は尾びれの切断の原因は漁網とみており、それらがクジラの身体にきつく絡まり、血流が遮断され、最終的に失われたと考えられている。
別な漁の方法を住民に提案
この映像を撮影したのは海洋保護団体の「Macuáticos財団」。彼らは一週間近くこのクジラを探し、発見した時には壊疽したように見えるコーヒー色の大きな傷を目にしていたそうだ。
生物学者のCristian Bermudez氏は「そのクジラは恐らく、生き残れないでしょう。なぜなら尾びれは海を移動するのに不可欠なものであり、深く潜るためにも重要だからです」と語っている。
この出来事により、コロンビアの国際的海洋保護プログラムは、漁師らに対して海に漁網を捨てないよう促しているという。
また「Macuaticos財団」のNatalia Botero氏も、海洋生物を脅かす漁の仕方を変えるよう説得するために、地元の住民と協力して活動しているそうだ。
その上でBotero氏は次のように語っている。
「地元の人々は長い暮らしの中で、ずっとこの方法(編みを使う方法)で漁をしてきたのです。これは彼らが生き延びるための手段なのです。だから私たちは彼らのために、別の方法を見つけるべきなのです」
ザトウクジラは毎年、コロンビアの沖を通過し、太平洋の南東部にある場所まで移動して、子育てを続けているという。(了)
出典元:MailOnline:The whale that lost its tail: Stricken humpback calf is spotted with gaping wound after getting trapped in an abandoned fishing net(8/27)
出典元:EXPRESS:Young whale loses tail in horrific fishing net injury(8/27)