【オーストラリア火災】ハリモグラの針が溶けた写真がショッキング
オーストラリア火災の激しさを示す1枚の写真が、現地の動物学者たちによって投稿された。
そこに写っているのは、ハリモグラの悲惨な姿。
ハリモグラはオーストラリアに生息する小動物で、名前の通り全身が針のような鋭いトゲでおおわれている。
ところが、投稿された写真のハリモグラは、針の大半が溶けて無くなっているのだ。
アデレード大学のSNSアプリに投稿
写真は、オーストラリア・アデレード大学の動物学者たちが運営するSNSアプリ「EchidnaCSI」に投稿され、最近になってFacebookやTwitterでもシェアされた。このSNSアプリは、ハリモグラ(Echidna)に関する情報を共有するためのもので、学者だけでなく、一般の人たちも参加している。
地中にうずくまるハリモグラ
それにしても、なぜこんなふうに針が無くなってしまったのだろう?
アデレード大学の動物学者はこう言う。
山火事に襲われたハリモグラは、他の動物のように逃げることはしません。その代わりに、地面を掘って土中に潜り込んだり、倒木の中に隠れるなどして、火が消えるのを待つのです。
土中のハリモグラは自動的に冬眠状態になり、エネルギー消費を少なくするので、そのまま長期間耐えていられるそうだ。ところが、今回の森林火災は、火の勢いが桁違いに強かった。
普通の山火事なら、地面に穴を掘れば助かるでしょう。けれど、その方法で生き延びるには、おそらく、今回の火災は激し過ぎるのだと思います。
カンガルー島のハリモグラが壊滅的
今も続くオーストラリア森林火災で大きな被害を受けているのが、南オーストラリア州のカンガルー島。オーストラリアで3番目に大きいこの島の、約半分が焼失したと報じられている。
アデレード大学の動物学者たちは、この島のハリモグラが絶滅するのではないかと心配し、こう言っている。
現在、カンガルー島に多大な被害をもたらしている火災は、「事実上制御不能」と言われています。我々は、この火災で失われるハリモグラの数について危惧しています。
また同時に、生き残ったハリモグラを目撃した人たちに向けて、SNSへの投稿を呼びかけている。(了)
出典元:Mail Online:Heartbreaking photo of echidna with melted spines shows how they suffer during bushfires – as fears grow for endangered population on Kangaroo Island(1/14)
出典元:10daily:Echidnas’ Nifty Bushfire Survival Tactic May Not Be Enough(1/14)