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セリーナ・ウィリアムズの風刺画に批判殺到、人種差別的だとして有名人も非難

セリーナ・ウィリアムズの風刺画に批判殺到、人種差別的だとして有名人も非難
Twitter/Herald Sun

先日、USオープンテニスの決勝戦で大坂なおみ選手(20)が優勝したが、審判に抗議するセリーナ・ウィリアムズ選手(36)を描いた風刺画がネットで広まり、批判を浴びている。

 

オーストラリアの新聞に掲載

 

その風刺画を描いたのはMark Knight氏。彼はオーストラリアの新聞「Herald Sun」においてこの風刺画を発表、さらにツイッターにも投稿した。

 

その絵にはウィリアムズ選手がラケットを叩き壊し、子供のように癇癪を起こして飛び跳ねている姿が描かれている。

 

一方、対戦相手の大坂選手は金髪に描かれ、主審から「彼女(ウィリアムズ選手)に勝たせてあげることはできますか?」と尋ねられる姿が表現されていた。

 

 

この絵がネット上に広まると、たちまち拡散し、「差別主義的な風刺画」だとして批判され、ウィリアムズ選手に謝るよう求める声が寄せられたという。

 

「嘘つき」や「泥棒」と罵声を浴びせる

 

この騒動のきっかけは第2セット、ウィリアムズ選手のコーチが客席からアドバイスをする身振りをしたと、審判が判断したこととされている。

 

しかしコーチは特別な身振りをしてはいないとアピール。またウィリアムズ選手もその判定はおかしいとして猛抗議をし、感情がエスカレートしていった。

 

その後もウィリアムズ選手は何度もラケットを破壊。審判にも暴言を繰り返し、ペナルティを受けて1ゲームを失ってしまう。

 

これに対しウィリアムズ選手は、主審に対し「(ゲームを奪った)泥棒」や「嘘つき」と激しい言葉を投げかけ、結局試合にも負け、罰金1万3000ドル(約140万円)が科せられた。

 

ハリポタ作者も差別的だと批判

 

ウィリアムズ選手の行動についてはさまざまな意見があり、彼女への批判や、主審のCarlos Ramos氏が公正に判断したとする声も寄せられているとか。

 

その一方で、男子選手や白人選手は、同様のことでペナルティを受けることはないとして、彼女を擁護する意見もあったそうだ。

 

またこの風刺画についても意見が分かれている。批判的なあるユーザーは、絵のどの点が差別的かを指摘。次のような点を挙げている。

 

「ウィリアムズ選手をヒステリックな黒人女性として描いている」

「昔からあるように分厚い唇」

「大坂、ハイチの血を引く日本人選手は白人として描かれている(怒った黒人の犠牲者として)」

 

またハリーポッターシリーズの原作者であるJ.K.ローリングさんも、この風刺画が差別的だと批判。「偉大な女性選手の1人を人種差別と性差別の対象にした(実際は遠回しな言い方となる)」とツイートしている。

 

風刺画家は差別の意図なしと説明

 

一方、風刺画を描いたKnight氏は、あるがままを書いたとし、差別的な意図はなかったと説明。数日前にも同じUSオープンで無礼な振る舞いをしたオーストラリアの男子選手、Kyrgios選手についても同様の風刺画を描いていると述べたという。

 

さらにこの風刺画を擁護する人もおり、「この描写は正確に描かれている」や「そもそもウィリアムズ選手の行いが良くない」や「勝った女性(大坂選手)がかわいそう」という声も寄せられているとか。

 

この問題はさまざまな方向へと広がっているようだが、今回優勝を果たした大坂選手には、ただ純粋に優勝を喜んでいただきたい。(了)

 

 

出典元:METRO:Cartoonist slammed for ‘disgustingly racist’ drawing of Serena Williams(9/10)

出典元:INDEPENDENT:JK Rowling condemns ‘racist and sexist’ cartoon of Serena Williams at US Open(9/10)

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