飼い主を慕うラクダ、売られた先から砂漠を100km歩いて戻る
一度は売られたラクダが、元の飼い主を慕い、砂漠を100km歩いて戻った——中国でこんなニュースが報じられ、SNSユーザーたちの胸をジンとさせている。
一頭だけで歩いていたラクダ
その出来事は、中国の内モンゴル自治区で起きた。今月初旬、一人の牧夫が家畜の世話をしていたところ、砂漠を歩いて来た一頭のラクダに遭遇したという。ラクダは誰にも連れられておらず、怪我をしていた。
現地メディアによれば、このラクダは、ウラド後旗という地区(「旗」はモンゴルの行政区の呼称)に住む夫婦が飼っていたもの。2019年10月に、100km離れた場所に住む現在の所有者に売り渡されている。
ラクダが現所有者の元から逃げ出したのは6月27日。夏に向けて伸びた毛を刈り取った日の翌日だったそう。その後ラクダは、砂漠を100km以上歩き、途中いくつもの山を超え、フェンスを乗り越えてハイウエイを横断したに違いない、と報じられている。ラクダの体にあった無数の傷はその時のものだという。
元の飼い主のもとへ
このラクダは地元のニュースになり、すぐ所有者のもとに連れ戻された。ところが、けなげな脱走を知った元飼い主夫婦は、所有者と交渉してラクダを飼い続けることにした。現地メディアにこう話している。
ニュースで知って(そのラクダを)うちに戻そうと思ったのですが、今の所有者が連れ帰った後でした。なので連絡を取り、話し合って、別の3才の若い雌ラクダと交換してもらうことにしました。
連れて帰ったラクダの全身には、たくさんの傷がありました。それを見て、とても可哀想になりました。
私たちはこれ(取り戻したラクダ)を、もう誰にも売りません。ラクダは知性のある動物ですから。
この話は、中国のショートムービー・プラットフォーム「梨視頻(Pear Video)」に現地メディアが投稿したもの。これまでに1600万回以上視聴され、ラクダの賢さと忍耐力を称賛するコメントが多く寄せられている。(了)
出典元:Global Times:Camel walks 100 km alone back home to find old owner(7/15)
出典元:Pear Video:年迈骆驼被卖后独行百公里要回家,老主人决定给它养老(7/12)
出典元:Odditycentral:Loyal Camel Walks 100 Km Through Desert to Return to Previous Owners After Being Sold(7/16)