ジェームズ・ウェッブ望遠鏡、初めて地球に似た系外惑星を発見
NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が、初めて太陽系外惑星の存在を突き止めた。
「LHS 475 b」と呼ばれる惑星
この研究を行ったのは、アメリカ・メリーランド州にあるジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所の天文学者が率いる研究チームだ。
彼らはジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使い、太陽系外にある惑星を探査。その結果、地球に似た性質の惑星を発見したという。
その惑星は「LHS 475 b」と呼ばれ、大きさは地球とほぼ同じで、表面が小さな岩石で覆われていると考えられている。
明確な大気の特徴はつかめず
研究者はウェッブ望遠鏡の近赤外線分光器を使い、この太陽系外惑星の親星(恒星)からの光を詳しく調査したという。
そもそも研究者は、惑星が恒星の前を通過する時に、惑星の大気を通して観測される光と、大気を通さない光を比較。これにより系外惑星の大気に、特定の元素や分子、例えば水素や二酸化炭素、メタンなどが含まれているか、を確認することができるそうだ。
しかし昨年の8月に行われた初期の観測では、はっきりとした大気の特徴は見つからなかった。
このため研究者らは、今年の夏にはさらに多くのデータを収集し、大気中の分子を特定すること、あるいは太陽系外惑星に大気が存在するかどうか、判断できることを期待しているという。
NASA 本部の天体物理学部門・ディレクターであるマーク・クランピン氏は声明で、次のように述べている。
「地球サイズの岩石質惑星からの最初の観測結果は、ウェッブ(望遠鏡)による岩石質惑星の大気研究について、将来の可能性への多くの扉を開くものです」(了)
出典元:NBC:James Webb Telescope finds its first exoplanet(1/12)