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イラク軍がクルドの支配する軍事基地を奪還、ペシュメルガは抵抗せず撤退する

イラク軍がクルドの支配する軍事基地を奪還、ペシュメルガは抵抗せず撤退する
Flickr_jan Sefti

イラク軍は13日、石油資源が豊富なキルクーク州に侵攻し、2014年以降クルド人治安部隊「ペシュメルガ」が支配してきた軍事拠点を奪還した。

 

イラク軍が基地を奪還、クルドは撤退

 

AFPによれば、イラク軍の将官は「2014年6月に奪われた軍事拠点を奪還するため、イラク軍部隊が前進している」と語っていたという。

 

また同将官は、クルド人部隊が夜間のうちに抵抗せずに撤退したことを受けて、イラク軍が州都キルクークの西にある「102番基地」を奪還したことを明らかにしたそうだ。

 

一方、クルド人部隊のキルクーク司令官ジャファル・シェイク・ムスタファ氏は、自身が率いる部隊はキルクーク州西部でイスラム過激派組織「ISIS」との交戦中に、最近進攻した地域から撤退したことを認めたとか。

 

さらにムスタファ氏は「われわれの部隊はキルクーク市周辺に前線を下げた。攻撃を受けた際には街を防衛する」「イラク軍が進軍してきたら戦う」と述べている。

 

クルド側は6000人を配置し備えていた

 

これに先立つ12日、クルド自治政府はキルクークに治安部隊「ペシュメルガ」の兵士約6000人を配置したことを明らかにしていた。

 

また「イラク軍のクルド地域への侵入を防ぐため」として、自治区の中心都市アルビルと中央政府側の都市モスルを結ぶ幹線道路の境界を封鎖していたという。

 

これは11日頃から、イラク中央政府軍がキルクークへの大規模攻撃を準備しているとの情報が流れていたためで、クルド側は侵攻に備えた「自衛措置」としている。

 

一方、イラク中央政府のアバディ首相は12日、クルドへの侵攻に関し、「国民に武力を行使せず、クルド人とも交戦しない」と攻撃の意図を明確に否定した。

 

キルクーク州は公式にはイラク中央政府の管轄となっているが、2014年以降はクルド側が実効支配を続け、政府との係争地となってきたという。

 

またクルド自治政府は9月25日に、独立を問う住民投票を行ったが、イラクの中央政府はこれに反発。双方が激しく対立する状態が今も続いている。

 

米国防長官が戦闘を起こさないよう促す

 

アメリカのマティス国防長官は13日、イラク中央政府やクルド人部隊の「ペシュメルガ」に対して、ISISを打ち負かすことに集中し、双方に係争地を巡って戦闘を起こさないよう促してきたそうだ。

 

国防長官は取材に対し「全員がISを打ち負かすことに意識を集中させなければならない。私たちは今すぐにお互いを刺激させることはできない。われわれはこのことで、撃ち合うような状況にはなって欲しくはない」と語っている。

 

アメリカ政府はISとの戦闘が終息した場合、クルドやスンニ派やシーア派との間で長い間問題視されてきた宗派間の対立が、再び起きるのではないかと懸念しているという。

 

そのため今回の問題に関しても、外交的な妥協点を探ろうとして、双方に働きかけているそうだ。

 

マティス国防長官は「私たちはすべてのことについて緊張を和らげようとしている。敵を見失うことなく前に進む方法を探ろうではないか」と呼び掛けていた。(了)

 

出典元:AFP:イラク軍、クルド人勢力の軍事拠点奪還 クルド側は抵抗せず撤退(10/14)

出典元:毎日新聞:<クルド治安部隊>イラク北部キルクークに配置 侵攻に備え(10/13)

出典元:ABC News:Mattis urging Iraqi, Kurdish forces to avoid conflict(10/13)

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