ウクライナで起きた誘拐事件、身代金として1億円相当のビットコインが支払われる
ビットコインなどを扱う会社のCEOが誘拐され、巨額の身代金が支払われた後、無事解放された。
銃を持った6人の男たちに誘拐される
その会社とはウクライナを拠点とし、ビットコインなどの仮想通貨を扱ってきた「Exmo Finance」。
そのCEOであるPavel Lerner氏は昨年の12月26日、首都キエフにある会社からの帰宅途中、突然6人の男らに襲撃されたという。
男らは銃を所持し、黒っぽい服装で防寒用の帽子をかぶっており、Lerner氏を黒いメルセデス・ベンツのミニバスに引きずり込んだそうだ。
その後、Lerner氏は犯人らによって監禁状態に置かれるも、ビットコインで巨額の身代金が支払われ、解放されることに。
1億円相当のビットコインが支払われる
ウクライナの内務大臣のアドバイザーであるAnton Gerashchenko氏によれば、Lerner氏は誘拐犯から解放されるも、ショック状態だったという。またGerashchenko氏は次のように語っている。
「私たちは彼がビットコインで100万ドル(約1億1000万円)以上もの身代金を払ったという捜査情報を得ています。これはビットコインに関連したものとしては、ウクライナでは初めての事件です」
一方、誰がこのような巨額のビットコインを実際に支払ったのかは、明らかになっていない。
Exmoによれば、そもそもLerner氏の職場での仕事は、ユーザーの金融資産へのアクセスに関わっておらず、プラットホームも正常に機能しているという。また会社側は次のように述べている。
「現時点でLerner氏は安全な状態です。肉体的に被った被害などもありません。ただしLerner氏は現在、強いストレスに陥っており、それゆえ今後数日間、公式にコメントすることはないでしょう」
この事件の前には、当局が規制を強化することに関連して通貨の値が2日間下がっていたが、その後再び上昇。そして解放のニュースは、この時に流れたとされている。
一体、どんな組織なのか?奪った仮想通貨をどのように利用するつもりなのか、その点についてもまだ明らかにされていない。
現在、ウクライナの警察は引き続き、捜査を行っているという。(了)
出典元:METRO:Crytocurrency boss ‘released from kidnappers after paying $1m ransom in bitcoin’(12/29)