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“恐怖の館”と呼ばれる自宅で複数の女性を拷問・殺害したドイツ人夫妻の刑が確定

“恐怖の館”と呼ばれる自宅で複数の女性を拷問・殺害したドイツ人夫妻の刑が確定
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“恐怖の館”との呼び名が付いた自宅で複数の女性を拷問にかけ、死に至らしめたとされるドイツ人元夫妻の刑が裁判により確定した。

 

少なくとも8人の女性に虐待か

 

複数の女性を拷問にかけ死に至らしめたとされるのは、ドイツ人の元夫妻Angelika Wagener容疑者(49)とその元夫であるWilfried Wagener容疑者(48)の二人。

 

元夫妻らには二人の女性を死に至らしめることとなった虐待を行った疑いで、Angelika容疑者には13年の実刑、Wilfried容疑者には11年間にわたる精神病棟での治療を余儀なくさせる判決が下された。

 

元夫妻らは数年間にわたり、ドイツ北西部ノルトライン・ウェストファーレン州ヘクスターに位置する自宅に複数の女性を招き入れ、肉体的・精神的な虐待を行ったとされている。

 

個人広告により女性らをおびき出す

 

元夫妻による女性たちへの虐待は残虐そのものだ。

 

裁判で明らかになったところによると、元夫妻らは招き入れた女性らに叩く、窒息させる、炎で焼く、髪をむしり取る、熱湯に漬ける、電気ショックを与える、催涙スプレーを吹き付ける、といったあらゆる暴力を奮ったとのこと。

 

虐待を受けた女性は少なくとも8人おり、元夫妻らはその多くを新聞紙面の個人広告によって誘い出していたという。

 

虐待を受け生存した女性のうちの一人は、元夫妻らが出した個人広告についても証言。

 

“農業従事者で妻を探しています。私は優しく親切で穏やかです…”とする内容を見て連絡を取り、Wilfried容疑者のことを好きになってしまったという。

 

しかし女性によると、そのすぐ後にWilfried容疑者は、豚小屋の肥料の上で素足に下着しか纏っていないという状態の女性に対し、手錠をかけたとのことだ。

 

事件発覚のきっかけとは

 

しかし2016年、事態に変化が訪れる。

 

この年、元夫妻が暴力を奮った41歳の女性が頭部に重傷を負ったことにより死亡している。

 

元夫妻は重傷を負ったこの女性を彼女の自宅へと車で連れ帰ることを試みたが、その際に車が故障。

 

ところがこの時周囲に目撃者がいたため、元夫妻は救急車を呼ぶことを余儀なくされ女性は病院へと運ばれたが、これにより事件が発覚。

 

病院の医療関係者らが警察を呼び、元夫妻は逮捕されることとなった。

 

亡くなった女性の身体にはあざや拘束された形跡、爪が引きはがされた痕、さらには尾骨周辺の腐敗など、全身に負傷が見られたという。

 

 

他方で元夫妻の暴力によって、2014年には33歳の女性も死亡している。

 

しかし元夫妻らの供述によると、元夫妻らは女性の死後、遺体を切断して凍らせた後、暖炉によって焼却。

 

さらにその後遺灰を道路に沿って撒いたとしており、そのため女性の遺体は発見されていないとのことだ。

 

逮捕後に責任を押し付け合う元夫妻

 

一方、ドイツの小さな村を舞台に起こったこの凄惨な事件はドイツ中に衝撃を与えることとなった。

 

元夫妻らの裁判は2年近くにも及び、検察は元夫妻らに終身刑を要求してきたという。

 

 

他方で逮捕の後、共謀して事件を行ってきたとみられる元夫妻らは、互いに責任を押し付け合うように。

 

裁判の判決が下される直前、Angelika容疑者は犠牲者に対して謝罪をも行っている。

 

ちなみにこれに対してWilfried容疑者は「何が正しいことで何が間違ったことか知らなかった。だから精神治療は悪い選択肢ではない」とコメントしている。

 

求人広告によって女性をおびき出して虐待を行うという残虐な事件。事件の犠牲となった人々がトラウマを乗り越えていけることを願うばかりだ。(了)

 

 

出典:The Local Germany:German sadistic killer couple jailed in ‘House of Horrors’ trial(10/5)

出典:Deutsche WelleGermany: Höxter ‘house of horror’ killers convicted(10/5)

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