モルドバ国内の親ロシア派地域で庁舎が爆発、ロシア軍の偽装作戦か?
モルドバ国内で独立を主張している親ロシア派地域で、建物が砲撃を受けたと地元メディアが伝えている。
国家安全保障省の建物が被害に
モルドバにある親ロシア派の地域「自称・沿ドニエストル・モルドバ共和国(トランスニストリア)」では25日の夜、庁舎が砲撃を受けたという。
この地域のメディアは、州都・ティラスポリにある国家安全保障省(自称)の建物が攻撃されたが、負傷者の報告はないと伝えている。
ネット上にも、割れた窓から煙が出ている画像などが投稿されており、地元テレビ局も、庁舎の窓やドアが吹き飛ばされ、消防隊が現場にいる様子を映し出したそうだ。
State security HQ in Transnistria targeted in a hit-and-run rocket propelled grenade attack, a source in Tiraspol tells me. Transnistria is a pro-Russia, self-declared republic in Moldova with a long border with Ukraine. There are about 1,500 Russian troops stationed there. pic.twitter.com/fN4Msmy4Lz
— Simon Ostrovsky (@SimonOstrovsky) April 25, 2022
ロシアによる「計画的な挑発」
しかしウクライナ側は、この攻撃がロシアによる「計画的な挑発」であるとの認識を示している。
ウクライナの国防情報部によれば、トランスニストリアの指導者たちは、今回の爆発の数日前から、すでにこの攻撃に準備をしており、「安全で快適なバンカーを設置していた」という。
その上で「明らかに、この事件はパニックと反ウクライナ感情を植え付けるために、FSB(ロシア保安庁)が組織した数ある挑発的な手段の一つである」と述べた。
つまり、ウクライナ側が攻撃を仕掛けたかに見せかけた、ロシアによる「自作自演」なのかもしれない。
トランスニストリアは1990年代にモスクワの支援を受けてモルドバと戦争を行い、事実上の独立を果たし、約1500人のロシア軍を駐屯させているという。
そして先週、ロシア軍の上級将校は、ロシアの新たな攻撃の目的が、ウクライナ南部の支配権を握り、国境に位置するトランスニストリアにアクセスすることだと述べた。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: about 15,000 Russian troops killed since start of invasion, says UK; Nato is ‘in essence engaged in war with Russia’, says Lavrov – live(4/25)