イラク軍がISIS戦闘員を処刑?捕虜を崖から突き落とす動画を公開【画像のみ】
イラク軍兵士と思われる男たちが、捕虜にしたISISの戦闘員を殺害する動画が公開され、波紋が広がっている。
兵士が捕虜を建物の外へ連れ出す
その動画をツイッターに公開したのは「MosulEye」。映像は7月12日に投稿されたが、「ISF(イラク治安部隊)がISISの戦闘員を処刑する場面のようだ」という説明以外、詳細は明らかにされていない。
ただ場所は激しい戦闘のあったモスルと思われ、動画では2人のISIS戦闘員とみられる男らが兵士らに取り囲まれていた。
兵士らは捕虜を殴ったり、小突いたりしながら、やがて1人の男を建物の外へと連れて行く。残った捕虜は命乞いをし続けていたが、やがて兵士らによって無理やり立たせられ、歩かされる。
捕虜を崖から投げ落とし射殺
その後、場面は戸外へと変わり、捕虜になったISIS戦闘員の後を、多くの兵士が罵声を浴びせながら追っていく姿が映し出される。
そしてカメラが崖の手前に来ると、その下にはすでに最初に連れ出された男が倒れており、その体に向けて崖の上から兵士らが銃を撃ち込んでいく。
さらにもう1人が崖の手前に到着すると、兵士らは捕虜の足と手をつかみ、そのまま崖の下へと放り投げた。
何人かのイラク兵士は虐殺で有罪に
このような映像はISISが支配地域の男性を、ホモセクシャルだという理由だけで高いビルから突き落として処刑する姿を思い起こさせる。
しかしこの動画に写っているのがイラク軍兵士で、裁判を受けさせずに勝手に捕虜であるISISの戦闘員を処刑したとすれば、大きな問題になるという。
またかねてからイラク軍やシーア派の民兵組織が、ISISの捕虜だけでなく、スンニ派の民間人に対しても拷問や虐殺を行っているという疑惑も囁かれてきた。
そして実際に何人かのイラク軍兵士は、捕虜を処刑した罪で有罪になっているとか。
そんな例があるにもかかわらず、兵士の中には50人のISIS戦闘員の首を切り落としたと自慢げに語る人物もいるそうだ。
人権監視団体「ヒューマンライツ・ウォッチ」のBelkis Wille氏はBBCの取材に対し、次のように語っている。
「モスル西部における最後の戦闘が行われた数週間、軍の中で蔓延していった姿勢には激しいものがありました。彼らにはできるだけ早く戦闘を終わらせたいという欲望がありました。その結果、戦争法規の順守がないがしろにされていったのです」
現在、イラク政府は兵士らがISIS戦闘員を本当に虐殺したのかどうかを確かめるため、このビデオを調査しているという。(了)
※非常に残虐なシーンのため、動画は掲載していない。ご了承いただきたい。
出典元:MailOnline:ISIS militants are thrown to their deaths and shot where they lie in video allegedly showing Iraqi troops carrying out executions(7/13)
出展元:BBC:Iraq ‘investigating Mosul cliff killing video’(7/13)