アフリカ・マラウイで洪水による甚大な被害、約200人が犠牲に
アフリカ南東部、マラウイ共和国では、停滞したサイクロンの影響で洪水が発生し、未曽有の被害に襲われた。
商業都市で158人が死亡
サイクロン「フレディ」は先週末、マラウイに記録的な暴風雨をもたらし、街では大洪水が発生した。
現在までに200人近くの死者が出ており、特に被害の大きかった商業都市・ブランタイヤでは、家屋が土台から滑り落ち、風が木をなぎ倒し、158人が死亡したという。
現在も救助活動が進められており、2万人以上の住民が避難。生存者は、学校の校庭や教室に急きょ作られたキャンプ場に身を寄せているそうだ。
Impact of Tropical Cyclone Freddy being felt. Water levels are high in most southern districts’ rivers. Below is Thuchira River at Kambenje, the boundary between Mulanje and Phalombe districts, down stream is flooding already, as the rains associated with wind continue pouring. pic.twitter.com/sVg82ODZ1e
— Malawi Red Cross Society (@MalawiRedCross) March 12, 2023
Severe Cyclone #Freddy made landfall and devastated some areas in Malawi and Mozambique. Over 24K have been displaced, and about 100 people have lost their lives thus far.
Red Cross Teams in both areas are on the ground conducting search and rescue and first aid. @IFRCAfrica pic.twitter.com/0cloLgAOWa
— Dr Michael Charles (@DekunleCharles) March 14, 2023
異例の経路をたどったサイクロン
サイクロン「フレディ」は、2月にオーストラリア北部の沖合で発生。アフリカ南東部に到達するまでに、インド洋南部を4000マイル(約6400km)も移動するという異例の経路をたどった。
やがてサイクロンは、インド洋で渦を巻き、島国マダガスカルとアフリカ南東部の海岸の間からさらに進み、モザンビークを直撃。これらの国に2度上陸し、50人近くが死亡した。
さらに内陸に進むとマラウイ共和国を直撃し、甚大な被害をもたらしたそうだ。
.@MalawiRedCross volunteers are on the ground responding to the damage caused by Tropical Cyclone #Freddy, which has washed homes away.
Reports indicate that lives have been lost and many people are missing.
For any media enquiries please contact @robyn_doyle95 pic.twitter.com/kNiTBLnMEl
— IFRC Africa (@IFRCAfrica) March 14, 2023
市民も農具を使って救出活動
マラウイでは、救助隊員が汚泥や瓦礫を掘り起こすと同時に、一般市民も農具を使って救出活動に参加。幼い子供や高齢者を、瓦礫の中から引きずり出そうと努力していたという。
またブランタイヤにあるクイーン・エリザベス中央病院では、家族の遺体を運んでくる人や治療を求める人など、数多くの人々が殺到しているそうだ。
さらに救助活動中、6人を乗せたマラウイ国防軍のボートが、増水した川で転覆。4人の兵士は助かったが、2人の兵士は行方不明だという。
「フレディ」は、南半球で最も長く続いたサイクロンの記録を打ち立てたと言われている。(了)
出典元:The New York Times:Cyclone Freddy Brings Mudslides and Floods, Leaving Nearly 200 Dead in Malawi(3/14)