道に迷ったハイカー、クマの観測用ライブ・カメラのおかげで救出
アメリカのアラスカ州で、クマの観測用カメラのおかげで、道に迷ったハイカーが救出された。
クマの愛好家がライブ・カメラを見ていた
そのハイカーらは9月5日、アラスカ州南部にあるカトマイ国立公園を散策していたが、途中で道に迷ったという。
しかしクマの愛好家が、国立公園内のDumpling山に仕掛けられた、観測用のライブ・カメラを見ていたところ。そのハイカーが映っていたそうだ。
そのカメラには音声が流れていないが、クマの愛好家は、ハイカーの唇を読み、また親指を下げる仕草をしたことから、困難に直面し、道に迷っているように見えたという。
そこで愛好家は、カメラを管理している「Explore.org」のスタッフと連絡を取り、やがてスタッフが国立公園局へ通報。カトマイ国立公園のパークレンジャーが、ハイカーを発見し、救助することができたそうだ。
Bear Cam saves a hikers life! Today dedicated bear cam fans alerted us to a man in distress on Dumpling Mountain. The heroic rangers @KatmaiNPS sprung into action and mounted a search saving the man. – more details to come. pic.twitter.com/JzgfApK371
— explore.org (@exploreorg) September 6, 2023
山では携帯電話も通じず
そもそもカトマイ国立公園は、最も人里離れた場所にあり、飛行機かボートでしか行くことができないという。
またDumpling山では、携帯電話が通じないため、道に迷ったハイカーも助けを求めることができなかったらしい。
クマの愛好家から連絡を受けた「Explore.org」は、カメラのライブ配信を中止したが、その後もカメラの映像を監視し続け、カトマイ国立公園のスタッフと情報を共有し続けたそうだ。
そしてカトマイ国立公園は捜索救助隊を派遣し、風雨が強く視界の悪い状況でハイカーを発見。無事に安全な場所まで運ぶことができたという。
実は、このクマの観測用カメラの視聴者は、今年の10月に開催されるイベント「ファット・ベア・ウィーク」の前に急増するという。
「ファット・ベア・ウィーク」とは、カトマイ国立公園が主催する人気のオンライン・コンテストで、冬眠前にサケを大量に食べて太ったクマの中から1頭を選ぶとされている。(了)
出典元:BBC:‘Bear cam’ viewers save stranded hiker in Alaska(9/8)
出典元:USA TODAY:‘Amazing situations’: Live webcam viewers help rescue lost hiker on Alaskan mountain(9/8)